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コラム

セカンドオピニオン

2016年1月26日

コラムカテゴリ:法律関連

 弁護士会といくつかの保険会社が協定を締結しているLAC(権利保護保険)であるが、交通事故に関して弁護士会から紹介されたとしても、担当弁護士のレベルは最低限の保証がされているに過ぎず、どこまでできるかはある意味その弁護士がどれだけ交通事故に詳しいかによるとしかいえないのが実情であると思っている。
 基本的な研修しかないので、それ以上の勉強は、どこまでその弁護士が交通事故に力を入れているかによる。
 あるいは、「いい先生やで」と知人に紹介されたとしても、弁護士の仕事のレベルがどこまでかというのは、一般人には中々分からなかったりするので、その弁護士がいいかどうかは本当のところは分からないものであったりもする。

 交通事故に限らず、セカンドオピニオンを求めて相談に来られる方も一定割合いるのだが、その人から聞いた話の限りでは、正直、「その弁護士は依頼しない方がいい」という弁護士も割合いる。
 もちろん、非常にきちんとされているが、人間同士のことなので「合わない」ということもあるし、ご本人の要望が過大であることもないではないのだが。

 自賠責に被害者請求をするのに、「それは弁護士の仕事ではないから、自分でやって、後は後遺症が出てから私がやります」と説明を受けていたケース。私の事務所であれば、あるいは通常の事務所であれば、弁護士が関与して、医師の診断書作成から関わることも多いと思われる。

 健康保険を使う際の第三者行為による傷病届を知らなかった弁護士のケース。

 刑事事件の捜査が入っているのに、そのまま破産しようとしているケース。これなどは、刑事事件で一定の解決をしておかないと、免責不許可になる可能性があるが、そうした説明もなかったケース。

 その他、ひどい弁護士の説明というのは、あるいは説明不足というのはセカンドオピニオンを聞いていると多々ある。

 依頼している弁護士を断られる方もいれば、「一度依頼したから」「紹介されたから」という理由でそのまま依頼を継続されるケースもある。
 
 正直、弁護士の力量の差は、一般人が考えているよりも遙かに差があるものなので、今依頼している弁護士の対応がおかしいと感じたら、他の弁護士に聞いてみるとか、断ることも勇気だと思うのであるが、どうであろう。

この記事を書いたプロ

中隆志

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志(中隆志法律事務所)

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