利益か?利用者か? その対立を超えるには

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



「わかっていない」ではなく「聴き合う」から始める組織づくり


昔から介護業界で、あるあるですが、
利益優先か、利用者優先か
みたいな話は今でもよく聞きます。

結論から言えば、両方大事ということになるんですが、
実際に聴く声として、現場からは
「うちの上司は、お金のことばかりで、利用者さんのことを考えていない」
経営者からは
「うちのスタッフは、経営感覚がなさ過ぎる」
という類の言葉が出てくる。

互いに「わかっていない」という前提で、説得しようとしたり、あきらめたりしているケースが多いように思います。
はたして、本当にそうなのか。

私は、多くの人はわかっていると思います。
詐欺やよほど悪質な経営者でもない限り、ほとんどの経営者は、利用者さんのことも、スタッフさんのことも大事に思っていると思います。
その思いを言語化したものが、理念、ビジョン、ミッション、バリューなどになるはずです。

逆に、スタッフさんたちも、自分の給料がどこから発生しているのか、売上が上がらないと給料も出ないし、利益が出ないとボーナスもないことはわかっていると思います。

じゃあ、なぜ前述のような言葉が出てくるのか。
一言で言うと、コミュニケーション不足です。
経営者の側は、理念ビジョンなどが浸透するように、何度でも思いを語る必要がありますし、落とし込みができる仕組みを作ることも大事です。

また、うまくいった時の賞賛や、うまくいかなかった時の改善要求だけでなく、日常の承認や感謝を言葉にして伝えることが大事。
スタッフさん側は、要求が通るか通らないかの100か0かで考えるのではなく、どう伝えればいいのか、上司が求めているポイントはどこなのかを相手目線で考えて伝えることが大事。

そして、互いに自分側の主張をするのではなく、相手側の思いを最後まで聴いて、一度しっかりと受け取る。
その上で、「でも」ではなく、「さらに」を接続詞にして、自分も相手も納得できる提案をし合う。

そうすれば、法人事業所一丸となって前進できます。
そして、そういう組織は魅力的であり、人が辞めない。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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