雑談の中にこそ学びがある

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション




先日、顧問先の管理職の方(Aさん)と雑談をしていました。

Aさん
「一番大事なのはお金でしょ」
1on1なら、この時点で掘り下げモードに入るんですが、あくまでも雑談なので、

「私は、一番じゃないなぁ」
Aさん
「え?ありえない!お子さんまだ小さいでしょう?20歳でも30歳でも親は子が自立するまで責任あるんですから、お金稼ぐことが一番大事じゃないですか」
いろいろツッコミたいことはあるんですが、

「もちろん、最低限の責任があることはわかってるけど、その責任は私のモチベーションにならないから」
Aさん
「それはおかしいですよ」

日ごろ研修で伝えていることですが、自分の意見や考えを否定されるのって、本当に嫌な気持ちになる。
これ以上言い合うとケンカになりそうなので、スイッチを切り替えました。


「なるほど!Aさんはそう考えるんですね!じゃあ、親としての責任をしっかり考えて、収入にはちゃんとこだわった上で、自分のポリシーも大事にするならどう?」
Aさん
「それならいいと思います。仕事の中身にこだわるのも大事ですもんね」

「ありがとう!Aさんの考えが聴けて良かったです!」
で終わりました。

私が折れたように思うかもしれませんが、Aさんの意見も尊重しつつ、私の考えも理解をしてもらえたわけですから、これでいい。
これが、アサーティブコミュニケーションです。

自分には自分のポリシーがあるように、相手には相手の考えがあります。
自分から見たら、受け入れられない考えでも、それは、自分の価値観でジャッジしているだけで、相手にとっては譲れない考え。
であれば、互いの意見を尊重できる方法を考えたほうがいい。

これを、アドラー心理学では、主体論といいます。
相手に歩み寄る姿勢がなかったとしても、それは相手の問題であり、自分がどう行動するかは別の問題。

相手が歩み寄るかどうかは別として、自分は尊重できる行動をとればいい。
これが、課題の分離。
あと、今回はやらなかったですが、「お金が大事」と出てきた時点で、お金が大事だと思うに至った過去の経験を掘り下げる、ということもできました。
そうすることで、お金ではない何かが出てきたかもしれません。

これが、コーチング的アプローチ。
何気ない雑談の中に、これだけアドラーの理論やコーチング的要素を取り入れることができるんです。

これが、コーチングコミュニケーションです。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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