大事なのは、目的とゴール

先日、顧問先の管理職の方(Aさん)と雑談をしていました。
Aさん
「一番大事なのはお金でしょ」
1on1なら、この時点で掘り下げモードに入るんですが、あくまでも雑談なので、
私
「私は、一番じゃないなぁ」
Aさん
「え?ありえない!お子さんまだ小さいでしょう?20歳でも30歳でも親は子が自立するまで責任あるんですから、お金稼ぐことが一番大事じゃないですか」
いろいろツッコミたいことはあるんですが、
私
「もちろん、最低限の責任があることはわかってるけど、その責任は私のモチベーションにならないから」
Aさん
「それはおかしいですよ」
日ごろ研修で伝えていることですが、自分の意見や考えを否定されるのって、本当に嫌な気持ちになる。
これ以上言い合うとケンカになりそうなので、スイッチを切り替えました。
私
「なるほど!Aさんはそう考えるんですね!じゃあ、親としての責任をしっかり考えて、収入にはちゃんとこだわった上で、自分のポリシーも大事にするならどう?」
Aさん
「それならいいと思います。仕事の中身にこだわるのも大事ですもんね」
私
「ありがとう!Aさんの考えが聴けて良かったです!」
で終わりました。
私が折れたように思うかもしれませんが、Aさんの意見も尊重しつつ、私の考えも理解をしてもらえたわけですから、これでいい。
これが、アサーティブコミュニケーションです。
自分には自分のポリシーがあるように、相手には相手の考えがあります。
自分から見たら、受け入れられない考えでも、それは、自分の価値観でジャッジしているだけで、相手にとっては譲れない考え。
であれば、互いの意見を尊重できる方法を考えたほうがいい。
これを、アドラー心理学では、主体論といいます。
相手に歩み寄る姿勢がなかったとしても、それは相手の問題であり、自分がどう行動するかは別の問題。
相手が歩み寄るかどうかは別として、自分は尊重できる行動をとればいい。
これが、課題の分離。
あと、今回はやらなかったですが、「お金が大事」と出てきた時点で、お金が大事だと思うに至った過去の経験を掘り下げる、ということもできました。
そうすることで、お金ではない何かが出てきたかもしれません。
これが、コーチング的アプローチ。
何気ない雑談の中に、これだけアドラーの理論やコーチング的要素を取り入れることができるんです。
これが、コーチングコミュニケーションです。
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