世の中に楽な仕事なんてない
マネジメントの本質は「自己覚知」と「コミュニケーション」
30年介護業界で仕事をしてきて、
20代半ばから管理職を任され、
何度も失敗し、ときにはうまくいき、
40代からは、自分以外の経営者の事業経営をお手伝いをさせていただくようになり、
本当にたくさんの組織に関わらせていただいてきました。
その経験から思うのは、
マネジメントにおいて大事なことはいくつかあり、
それらをすべて身につけるに越したことはないですが、
すべてを兼ね備えた人はほとんどいないということ。
あるいは、バランスよく身につけることは、マネジメント能力としてベストではないのかもしれない。
何かは欠けているが、そのぶん他の能力に特化しているような人のほうが、うまくいっているようにも思います。
アドラーは、
「何を持って生まれたかではなく、持っているものをどう使うかが重要である」
と言います。
その意味で、私自身はいわゆる劣等感の塊でした。
カリスマ性があるわけでもなく、数字に強いわけでもなく、人心操作に長けているわけでもなく、口がうまいわけでもなく、数字に強いわけでもない。
そんな自分をわかっているからこそ、努力しようとするし、周囲に協力を求めようともする。
その姿勢のほうがうまくいくんだろうと思います。
なので、管理職の人は、マネジメント理論を学ぶのも大事ですし、数値管理に慣れることも大事ですが、それ以前に、まず自分を知る(自己覚知)こと、そして、自分や他人とコミュニケーションを取ることが大事だと思います。
追伸
「劣等感」という言葉について、一般的な意味とアドラーの定義は違いますが、ここではあえて一般的な意味で使いました。




