“くちごたえ”は成長のサイン?

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



アドラー心理学で見直す、上司と部下の関係性


うちの師匠は、アドラー大学院や東京大学大学院でありとあらゆる心理学や脳科学を学んで、何十年も経験を積み、総合的かつ複合的に実践レベルに落とし込んだスキームを創り出した人です。

私は、大学では法律を学んでいましたし、仕事は介護一本で生きてきました。
高齢者を相手に仕事するなかで、傾聴力アップの必要性を感じて、カウンセリングスキルを学び、心理カウンセラーの資格をとりました。

そして、平本あきお師匠のもとでの学びで、コーチングとアドラー心理学に触れて、日々日常とセッションで実践してきました。
なので、師匠ほどの広く深い知識は持ち合わせていませんが、徹底したアドラー心理学実践者である自負はあります。

先日、ある企業の管理職の方から相談がありました。
最近、部下が"くちごたえ"するようになった。指導の仕方が悪いんだろうか、と。
現状やその方自身の思いなどを聴いたうえで、どんなチームにしたい?とたずねると、
「雰囲気良く、結果を出している組織にしたい」と。
それは、具体的にどんな組織?と、より具体的に聴いていきました。
事務所内で飛び交う言葉や、お客様と社員とのやりとりなどを具体的に話してもらいました。
そんな組織の中で、あなた自身はどんな思いになってる?どんなことをやってる?
その未来の自分が、今の現状を見て、どう思う?
そこで、「あっ!」という言葉が、本人から漏れました。
どうしました?と聞くと、
「くちごたえじゃなく、自分の意見をもつようになったんだ、と思いました」
ここから先も少し話して、終了しました。

そもそも、"くちごたえ"と思っている時点で「横の関係」ではない。
自分の指導が上で、部下の意見が下と見ているから、くちごたえになる。
縦の関係がダメとは思いませんが、アドラーは「横の関係」を重視しています。
縦の関係だと「くちごたえ」に思えるけど、横の関係なら「自立」と捉えられる。

これを、私が直接指摘してしまっては、「原因論」になってしまう。
なので、「目的論」で質問していくことで、自分で気づいてもらえた。
気づくように誘導したわけではなく、気付けなければ気付けないでオッケー。
ご自身に納得感があればいい。

セッションの依頼を受けたわけではないんですが、ちょっとした立ち話でもこれくらいのやりとりはします。
常に実践。
それが私のポリシーです。
※ご本人の許可を得て投稿しています。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

太田英樹プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

介護業界をコーチングコミュニケーションで幸せにするプロ

太田英樹プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼