価値は人によって違う

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



同じサービスでも評価が分かれる理由


私が日常的に使っている「コーチングコミュニケーション」、
それを研修やセミナーとしてお伝えしたり、1on1として管理職の方向けにセッションしたり、会議のファシリテーションとして実際に実務提供したりしています。

コーチングを生業にしているそれぞれの人によって違うと思いますし、どの仕事でもそうかもしれませんが、提供する側の「価値」と受ける側の「価値」にズレが生じる。

例えば、家政婦さんが「ご飯を作る」というサービスを提供する場合、提供する側はご飯を作りさえすれば、対価に相当するサービスを提供している、となるかもしれない。
でも、受ける側(顧客)に立ったとき、
生きるために栄養摂取することに価値を感じていれば、作ってもらうだけで十分だとなるし、
食事は人生の楽しみであり、美味しくなければ意味がない、という価値観なら、ご飯を作ってもらうだけでは価値を満たしていないとなるし、
毎日同じメニューでいいと思う人もいれば、最低でも月単位で日々違うメニューじゃなきゃ食べる気にならないという人もいる。

労務提供、価値提供の仕事はそのあたりの難しさがあります。
私の仕事も、研修や1on1をすればいいということではなく、クライアントの求める価値を満たすことで対価を得る仕事です。

先日登壇したセミナーのアンケート結果が届きました。1000人近い参加者から、5段階評価の「5」をつけてくださっている方もいれば、参加者の数パーセントは「3」。平均が4.7だったかな。
総じて高評価をいただいたと思う反面、数パーセントの「3」の方の価値は何だったのかも気になります。

日ごろ、感情設計をしていて、それを教えたりもしている中で伝えていることでもありますが、
もともとの価値観が違い、研修セミナーに臨む姿勢も違うんだから、全員が同じゴールにたどり着くということはありません。
やる気のある人もそうでない人も、それぞれのビフォーアフターを描き、それぞれのゴールに向かうことが大事。
それでもうまくいかないこともあるのが、価値提供だと思っています。

先日の和歌山県新宮市でのサービス提供。
1on1から始まり、会議形式を経て、今回は私と社長と社員さんで三者面談の形式で実施しました。
2年前に依頼を受けた頃からは想像もできないほどの、お一人お一人の言葉や姿勢の変化に社長も驚いておられました。
私も、「こんな前向きな発言をされるようになったんだ、スゲー!」と思いながら、話を聴いていました。

まだ道半ばですが、確実に社長さんの描く未来像に近づいている。
求められる価値と、提供する価値がピタッとハマっているパターン。
どの法人さんとも、どの研修セミナーでも、どれだけこのパターンに近づけられるか、それが私の仕事の難しさでもあり、やりがいかな。

写真は新宮市からの帰り、熊野の海岸から見た太平洋

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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