「これってハラスメント?」と聞く前に

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



判断基準よりも、理想の関係性を描く視点を


いじめ、虐待、ハラスメント、すべてに共通していることですが、
「しない」、「させない」は大事なことではあるんですが、そこに意識を向けるのではない、と。

私、日本ハラスメントカウンセラー協会認定のハラスメントカウンセラーの資格ももっていまして、いくつかの法人さんの「ハラスメント相談窓口」を請け負っています。
ゆえに、ハラスメント対策、虐待防止、いじめに関する研修やセミナーのご依頼もよくいただきます。

そもそも、日本では、いじめ、虐待、ハラスメントを受けた側のメンタルサポートが中心で、する側には何のケアもありませんが、
欧米では、いじめ、虐待、ハラスメントをする側のメンタルサポートがしっかりしています。

いじめや虐待をする人は、そんなことをしてしまう心の闇を抱えているのであり、そこをケアすれば、いじめや虐待をしなくなる、というスタンスです。

日本は、起こったことに対する事後策として、被害者のケアを中心にしているので、いじめ等そのものはなくならない。
欧米は、二度と起こらないようにするための対策として、加害者のケアを中心にしている。

いじめ、虐待、ハラスメントの対策として大事なのは、
「してはいけない」という抑制の教育指導ではなく、
理想の関係性を描き、その実現のためにどんな行動をとるかを明確にすること。

ハラスメント研修をしていて、よく受ける質問は、
「◯◯な行為はハラスメントになりますか?」
という質問。

もちろん、明らかなハラスメントに当たる行為はありますが、そういったものはごく一部で、
広義では、相手がハラスメントをされたと感じたらハラスメントなので、「この行為は大丈夫、この行為はダメ」と明確にはできません。
それを明確にしようと思えば、裁判で争うしかなくなります。
ですが、おそらく裁判をしたい人はほとんどいないでしょう。
だったら、ハラスメントに当たる行為をしないように心がけるよりも、
相手とイイ関係を構築することを心がけたほうがいい。

いじめ、虐待、ハラスメントにも、アドラーも目的論が重要。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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