雑談が苦手な人
先日相談に来られた方の相談内容がおもしろかった。
「太田さんになりたい」
と、ドっ直球の一言。
これだけド直球で言われると、照れるのを通り越して清々しい。
まぁ、「のように」ってことなんですが。
いろいろ思うところあって、そんな言葉になったんだなぁと思います。
ありがたいことです。
アドラーいわく、
「重要なのは、人が何を持って生まれたかではなく、与えられたものをどう使うかである」
うちの実家には、子どものころからたくさんの楽器がありました。
父親が若い頃バンドをしていたので、
ギター、ベース、ドラムセットまでありました。
父親としては、私にどれかできるようになってほしいと思っていたみたいですが、
その環境が当たり前過ぎたせいか、まったく興味がなくて・・・。
歌を聴いたり、歌ったりするのは好きですが、
楽器はまったくダメでした。
大人になり、妹が歌のオーディションを受けに行ったり、
弟がミュージシャンになって活躍しているのを羨ましく思い、
遅ればせながらギターに挑戦してみましたが、やっぱりまったくダメ。
今では、姪っ子も音楽の道に進んで、お見事なくらいに私だけ音楽の才能がないのを、笑ってしまいます。
加えて、昔から器用貧乏で、何をやってもそこそこできる反面、
これといった特技もなく、自分には何の才能もない、と嘆いたときもありました。
だからというわけではないですが、
今は「自分の持っているもの」をとことん磨くことに集中しています。
いや、気がついたらそうなっていたって感じです。
できることを一生懸命やってきた結果、
私のもとで学んでくれたたくさんの人たちが、全国でケアマネや施設長、事業責任者、経営者をしています。
持っていないことを嘆くより、持っているものをどう活かすか。
そして、誰と比べるわけでもなく、唯一無二の存在として生きる。
その思いで積み重ねてきたものが、今の私の能力であり、財産であり、武器であると思っています。
そんな私が役にたつのではあれば、喜んで貢献します。
なので、
太田さんにならなくていい。あなたはあなたらしく。
そうお伝えしました。