ひとつの空間をステップを使い広く見せるスキップフロア
アクアリストのための水槽が置ける家づくり
熱帯魚と水草が織りなす世界を、家の中で楽しめるアクアリウムは、さながら小さな水族館。自分のイメージを水槽の中に再現し、それを眺めて暮らすのは最高のぜいたくです。
しかし、ベテランのアクアリストともなると、扱う水槽は大型になり、複数になる場合も多くなります。90cm規格(90×45×45)の水槽に水を入れて飼育器具を設置すると、総重量は180kgほど、120cm規格(120×45×45)なら340kgほどとなります。
木造住宅ならば想定外の重量となり、床の補強が必要となってきます。
壁面に水槽を設置するなど、新築時にアクアリウムをプランに組み込むことで、壁や床の補強をふまえた住まいづくりを行うことができます。どこにどのような水槽を置くか計画を立てて、水槽が置ける環境をつくりましょう。
造りつけ水槽について
壁の中に水槽をビルトインする方法は、インテリア性が増し、訪れたお客さまにも水族園のような雰囲気を楽しんでもらえます。
また機材などが目につかず、スッキリとした部屋になります。バックヤードに水道やシンク、排水口などを完備した小部屋を設け、そこでメンテナンスができるようにします。
床はタイルやコンクリート、モルタルなど、濡れることを想定して選びます。また壁紙も水廻り用のパネル素材が望ましいです。ブレーカーは居住スペースとわけて設置します。
かなり大掛かりな工事となりますので、新築時に行うのが良いでしょう。しかし、壁に埋め込んでしまうと、水槽を撤去したあとの処理に困ります。一生の趣味として続けられる方におすすめの施工です。
床の補強の必要性がある場合
壁に埋め込まずに水槽を置く場合、どこに置くかが問題です。2階の場合、床の補強に加えて柱の補強も必要です。しかし、耐震性能においては不利になると言わざるを得ません。さらに地震やアクシデントなど、万が一の時の水漏れも心配ですので、2階は避けた方が無難です。
1階に置く場合、玄関などに土間を広くとってディスプレイする方法も考えられます。外側に水道を設置しておけば、メンテナンスもしやすくなります。
リビングに置く場合、やはり重さが問題となります。本棚やピアノなど、ほかの家具の重さも加わりますので、90cm規格あたりから補強を視野にいれましょう。
また1t近くある巨大水槽となると、 水槽を置く部分だけ独立した基礎を造る必要があります。これができるのは一軒家ならではの強みといえます。