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個人の悩み

自己破産を考えたときに、最初に整理すべきポイント

借入れの整理をする

自己破産を考えたとき、多くの方が「何から整理すればよいのか」で悩みます。
この記事では、自己破産を検討する際に、最初に整理しておきたいポイントをまとめています。
自己破産を選ぶべきかどうか迷っている段階の場合は、結論を出す前に考え方を整理するための記事も参考になります。

はじめに|不安のまま情報を追い続けていませんか

借金の返済が厳しくなり、「自己破産」という言葉が頭をよぎったとき、
多くの方が強い不安を抱きます。
 ・ 自己破産をしたら人生は終わるのではないか
 ・ 仕事や家族に深刻な影響が出るのではないか
 ・ 今の生活を続けられなくなるのではないか
これまでの経験でも、現在の生活環境を維持したまま手続きを進められるのかという点について、相談が寄せられます。
この記事では、自己破産を検討し始めた段階で、最低限整理しておくべきポイントを、実務の視点から整理します。

自己破産とは何か|制度の目的と誤解されやすい点

自己破産とは、裁判所に申立てを行い、
収入や財産の状況からみて返済が困難であると認められた場合に、借金の支払義務を免除してもらう制度です。
重要なのは、自己破産が
懲罰や制裁の制度ではなく、生活を立て直すために設けられた制度
であるという点です。
「自己破産=すべてを失う」という印象が強調されがちですが、
実務上、そのような結果になることはまずありません。

自己破産のデメリット|実際に生じる制限

自己破産には、当然ながら一定の不利益もあります。

信用取引の制限

いわゆるブラックリストと呼ばれる状態になり、一定期間、
 ・ クレジットカード
 ・ ローン
などの利用が難しくなります。

財産の処分

価値のある財産(不動産、一定額を超える預貯金など)は、
処分の対象となる可能性があります。
ただし、すべての財産がなくなるわけではありません。
日常生活に必要な家財道具や、当面の生活資金まで奪う制度ではありません。

自己破産しても失われないもの

相談をお聞きする場面で、次のような点に誤解が見られます。

仕事は続けられるのか

自己破産を理由に、会社を解雇されることは原則としてありません。
自己破産は個人的な経済手続であり、職務能力とは別の問題です。

家族への影響

保証人になっていなければ、本人名義の借金について、家族が代わりに返済義務を負うことはありません。
自己破産をした事実が、戸籍や住民票に記載されることもありません。

日常生活

賃貸住宅に居住している場合、未払家賃がたまっているのでなければ、自己破産後もそのままの住宅で生活を続ける方がほとんどです。
自己破産そのものを理由に生活が成り立たなくなることはありません。

自己破産を検討する際、特に注意すべき実務上のポイント

破産前の返済行為

「少しでも迷惑をかけたくない」「督促に耐えられない」という気持ちから、
特定の債権者にだけ返済を続けてしまう方がいます。
しかし、このような行為は、手続き上問題になる可能性があります。
善意であっても、結果として不利に働くことがあります。

財産・家計状況の整理

通帳、保険、収入・支出の状況などは、申立てにおいて重要な判断材料になります。
曖昧な認識のまま進めると、手続きが長引いてしまうことがあります。

自己破産を検討し始めた段階では、
「少しでも返しておいた方がよいのではないか」
「先に片付けておいた方がよいことがあるのではないか」
と考えて行動してしまう方も少なくありません。
ただ、判断に迷う段階での行動が、後で手続きを難しくすることもあります。
この点については、
自己破産を考え始めたときにやってはいけない行動とは
で、具体例を挙げて整理しています。

自己破産を選ぶべきか迷っている方へ

一般論として、次のような事情が重なっている場合、
自己破産を含めた検討が現実的になることがあります。
 ・ 返済を続けても元本が減らず、完済の見通しが立たない
 ・ 生活費を確保すると返済原資がほとんど残らない
 ・ 収入回復の見込みが乏しい
一方で、
任意整理や個人再生といった他の選択肢が適切な場合も少なくありません。
重要なのは、
「自己破産しかない」「自己破産だけは避けたい」
と極端に考えすぎないことです。

自己破産は「人生の終わり」ではありません

実務で多く見てきたのは、
無理な返済を続けた結果、生活そのものが破綻してしまうケースです。
自己破産は確かに大きな決断ですが、
それによって
 ・ 督促や差押えの不安から解放される
 ・ 生活を立て直すきっかけをつかむことができる
 ・ 再出発のための環境を整えられる
という前向きな効果が期待できます。

まとめ|早い段階で状況を整理することが重要です

自己破産が適切かどうかは、
借金の内容、収入状況、財産の有無などによって異なります。
大切なのは、
不安な状態のまま情報だけを追い続けてしまわないことです。
早い段階で状況を整理することで、
選択肢が整理され、結果として負担の少ない道を選べることになります。
この記事では、自己破産を検討する際に、まず整理しておきたいポイントをお伝えしました。
どの手続きを選択するかは、収支の状況や生活の見通しによって変わります。
判断を急ぐ前に、いまの状況を整理しておくことが、大切な一歩になることもあります。

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拾井央雄
専門家

拾井央雄(弁護士)

京都北山特許法律事務所

事業者の法務でも、個人の問題でも、まだ結論を決めていない段階の悩みを、法的に整理し、何が問題になり得るのかを一緒に考えることを大切にしています。

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