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古今東西“税金のお話”その4

辻村法子

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みなさま、こんにちは。
あっという間に7月も今日で終わりですね!



毎日蒸し暑かったり、ゲリラ雷雨があったりと体調管理が大変ですよね。
夏風邪をひくと長引いてしまうこともあるので、一休みしつつ元気にお過ごしください!




さて本日は、少し変わった税金のお話です。

現在では考えられないことですが、日本には消費を抑制することを目的とした税が存在しました。
その一つが1943年3月に公布された「特別行為税」というものです。
この増税の理由は、“太平洋戦争の戦時下では民需物資が減少する傾向にある中で国庫収入の増加を図らなければならなかったことから、民需物資と国民購買力の均衡を確保し、同時に国民貯蓄を増やすためには消費を抑制する必要があった。そして、国民の生活に打撃を与えないことを配慮して、直接税ではなく間接税で贅沢品に対して高率の税を課す”というものでした。
この増税措置によって政府は年間約11億円の収入を見込んでいたそうです。
贅沢品の対象は、写真の撮影、調髪、美容、織物染色と仕立て、書画の表装、印刷、製本に課税がされました。税率は、印刷、製本については料金の20%、その他は料金の30%だったそうです。また、最低課税限度も設定されており、写真撮影は1円50銭、調髪・美容1回1円、染色5円などが設けられていました。
ちなみに、公共団体、神社、寺院、学校などでの印刷物、新聞紙、国民学校教科書などは課税が免除されていたそうです。

現代では、贅沢品であるか否かを問わず、一律5%の消費税をかけているため、国民に多く消費を促すことによって国の財源を確保しようとしています。現行は単一税率ですが、複数税率を導入する場合には、消費抑制目的ではありませんが、同じような形になるのかもしれませんね。



さて、今回の写真は“大阪道頓堀”です。




先月研修で大阪に行きましたが、大阪の商業も食文化も、とても面白かったです。
違う地域の経営者の方のお話を聞かせていただくことも勉強になりますね。


参考 エヌピー通信社「税理士新聞」

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専門家

辻村法子(税理士)

辻村法子税理士事務所

男性が多い税理士業界の中、女性である強みを意識。クラウドを活用した自計化の活用も含め、積極的な経営支援を約束する。

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