固定資産税の計算方法|横浜の不動産会社が購入前の予算を解説

高橋徹夫

高橋徹夫


「家を購入すると、固定資産税はどのくらい掛かりますか」。マイホームのご相談をお受けしていると、住宅ローンの話がひと区切りついたあたりで、この質問がでてきます。頭金と毎月の返済額まではイメージできていても、購入したあとに毎年続く税金は、まだ数字になっていません。

結論からお伝えしますと、固定資産税は、市区町村が課税主体となる地方税であり、土地や家屋などの固定資産を所有している人に対して課税されます。税額は固定資産税評価額に税率を乗じて計算する仕組みで、標準税率は原則として年1.4%とされています。

つまり、購入価格に1.4%を掛けて計算するものではありません。ここを取り違えたまま予算を組んでしまうと、あとから数字が合わなくなります。

固定資産税は評価額に税率を掛けて計算します

固定資産税評価額とは、購入価格や売り出し価格ではなく、市区町村が土地と建物それぞれについて定める、課税のための評価額のことです。土地は主に路線価や公的な評価基準をもとに、建物は構造や床面積、築年数などを総合して評価額が定められます。

年税額の概算は「固定資産税評価額×税率−各種減額措置」で考えます。税率は地方税法で標準税率が年1.4%と定められており、多くの自治体がこの水準を採用しています。

この評価額は、おおむね3年ごとに見直される評価替えが行われますので、固定資産税は、購入した年の金額がそのままずっと続くものではなく、数年ごとに変動する可能性があります。

時期の話も押さえておきたいところです。マイホームを購入すると、毎年1月1日時点でその不動産を所有している人が、その年の固定資産税や都市計画税の納税義務者となります。

そのため、売買契約の締結日や引き渡し日ではなく、その年の1月1日に誰が所有者であったかが、負担の基準になります。実務では、売主と買主の間でその年分の固定資産税相当額を日割りで精算する取り決めを行うのが一般的です。

私はこの精算の基準日を、契約書の中ではっきりさせるようにしています。あとから「そんな話は聞いていない」となりやすいのが、まさにこの部分だからです。

都市計画税が上乗せされる地域もあります

見落とされやすいのが、固定資産税とセットで課される都市計画税です。

市街化区域内など一定の区域に所在する土地や建物については、都市計画税が併せて課される場合があります。この都市計画税も固定資産税評価額を基礎として計算されるため、固定資産税と都市計画税は、評価額という共通の土台の上で負担額が決まることが特徴です。評価額が近い物件どうしでも、その土地がどの区域にあるかで毎年の負担は変わってくるのです。

私は神奈川全域を活動エリアにしていますので、横浜市内だけでも区をまたいで物件をご案内することもありますが、同じご予算で候補に挙がった二つの物件で、毎年の税負担の見込みがそろわない、ということが実際に起こります。

物件を絞り込む前の段階で、その市区町村のホームページや窓口で、固定資産税と都市計画税の税率、住宅用地に対する課税標準の特例の内容や評価替えの周期を確認しておくことをおすすめしています。

なお、一定の要件を満たす新築住宅については、建物部分の固定資産税が新たに課税される年度から一定期間、税額が2分の1に減額される制度が設けられています。長期優良住宅の認定を受けた住宅では、その減額期間が延長される仕組みもあります。適用期限や対象要件は改正が続いている分野ですので、購入時点の最新の内容をご確認ください。

ローン返済額だけで予算を組むと後で苦しくなります

ここが、私がいちばんお伝えしたいところです。

住宅ローンの返済額だけを見て「これなら払える」と判断する組み立て方を、私はおすすめしていません。マイホーム購入の予算を考えるときは、住宅ローンの返済額だけでなく、毎年発生する固定資産税を含めて検討することが大切だと考えているからです。

私がご相談の場でお出しするのは、年間の住宅ローン返済額に、固定資産税と都市計画税の年間額を足し、その合計を12で割った「毎月の実質的な住居費」です。総支出シミュレーションとは、こうしてローン以外に毎年出ていくお金まで含めて、月あたりの住居費を先に見える形にする作業のことです。

マンションであれば、ここに管理費と修繕積立金が加わります。この二つは将来上がっていく可能性があるものですから、今の金額だけを前提に考えるわけにはいきません。

以前、中古マンションをご検討中のお客さまから、建物の管理状態についてご相談を受けたことがありました。修繕積立金の状況や長期修繕計画、管理組合の議事録を確認したところ、大規模修繕に対して積立金が不足する可能性が見えてきたのです。

そこで将来的な一時金徴収の可能性をお伝えし、価格交渉の材料としたうえで、管理状態の良い別のマンションもあわせてご提案しました。管理業務主任者として資料を読み込んだからこそ気づけた部分だと思っています。

固定資産税も、管理費も修繕積立金も、住み始めてから毎年・毎月出ていくお金です。ここを見ないまま借入額を決めてしまうと、暮らし始めてから家計が窮屈になります。だから私は、返済額の話より先に、この「毎年出ていくお金」の話をします。

最初のご相談で諸費用までお伝えする理由

「後から想定外の費用を請求されないか心配」。これは、実際にお客さまからいただくことの多いご不安です。

ワンフィニタス株式会社では、物件価格以外にかかる登記費用、仲介手数料、ローン保証料、火災保険、引越し費用などを、最初のご相談の場でお伝えしています。明瞭価格とは、こうした諸費用の説明を後回しにせず、最初から総額で考えていただくための進め方のことです。

固定資産税の話を早めにするのも、理由は同じです。情報が出そろわないまま話が進むと、判断の材料が足りないまま契約日が近づいてしまいます。

当社は、たくさん売ることを目的にしていません。月にお受けする件数をあえて絞り、代表である私、高橋が最初から最後まで直接担当しています。固定資産税のような、目の前の契約とは直接結びつかない話にも時間を使えるのは、この進め方をとっているからだと思っています。

ご相談は無料で、何度でもお受けできます。まだ買うと決めていない段階でも、税金の見込みだけ知っておきたいというご相談で構いません。強引にお勧めすることはありませんので、情報収集の途中でお声がけいただければと思います。

数字にすると、不安は具体的な検討に変わります

「毎月、払っていけるのか不安」というお気持ちは、数字にしてみると輪郭が変わることがあります。

当社では、ファイナンシャルプランナー(AFP)として、キャッシュフロー表をお作りすることもあります。毎月の住宅ローンが本当に払っていけるのか不安だとご相談に来られた30代のご夫婦には、給与や賞与だけでなく、教育費や老後資金まで含めた資金の推移をシミュレーションしてお示ししました。

中古を買ってリノベーションしたいというお客さまからは、物件購入費とリノベーション費用の総額で予算を組む方法をわかりやすく説明してもらえたので、イメージが一気に具体化した、というお声をいただきました。

引き渡しで終わりにしないのも、当社の考え方です。住宅ローン控除の確定申告についても、必要書類のご案内などをお手伝いしています。購入後も確定申告の際に細かくフォローしてもらえるので、何かあれば相談できるという安心感がある、とおっしゃっていただいたこともありました。

固定資産税の納税通知書は、住み始めた翌年以降も毎年届きます。そのときに「これは何の金額ですか」と気軽に聞ける相手がいることは、心強いのではないかと思っています。

固定資産税は、金額の大きさそのものよりも、知らないまま予算を組んでしまうことのほうが、あとから家計に効いてきます。裏を返せば、購入前に評価額と税率、都市計画税の有無、減額措置の内容を確認しておけば、無理のない住居費の水準を先に決めることができます。

まとめ

固定資産税は、あとから驚く費用ではなく、購入前に見込んでおける費用です。毎年の負担まで含めて住居費を設計しておくことが、マイホーム購入で後悔しないための土台になると私は考えています。

・住宅ローンの返済額だけで購入予算を考えている方
・固定資産税や都市計画税がいくらになるか見当のつかない方
・神奈川県内でマイホームの購入を検討している方


神奈川県横浜市旭区のワンフィニタス株式会社では、固定資産税を含めた総予算のシミュレーションから各種優遇制度の確認まで、直接ご対応しています。まずはお気軽にご相談ください。お問い合わせはこちらからどうぞ(https://onefinitas-estate.jp/contact/)。

固定資産税の仕組みと軽減措置は、当社のコラムでも詳しく解説しています。あわせてご覧ください(https://onefinitas-estate.jp/blog/entry-820614/)。

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高橋徹夫
専門家

高橋徹夫(不動産業)

ワンフィニタス株式会社 -ONE FINITAS-

ヒアリングを通じて顧客の意図を整理し、要望に合う不動産を厳選して提案。初回相談で方向性が定まるケースも多く、その後も人生設計や資産運用を見据え、住まいとお金の課題に継続的に向き合います。

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