レッスンに目的を持ってやって来る子に育てるには
ピアノ教室の体験レッスンは、今では普通の事になりました。指導者としては、日頃の楽しいレッスンを1度の体験レッスンでどのようにお伝えできるのかと、工夫をしますね。
実は、続けられそうなのか・楽しい指導・ピアノに触りたいという確認体験の手前で、大きな問題を抱えているご家庭があるのです。
やっぱり「やめとく！」
今、本当にさまざまなお稽古事があります。体験ができる子どもの時期に種まきをしておいて、子どもが大きくなった時、「あの時やってみた事がきっかけで‥」となったらいいなと親としては思います。
音楽に合わせて楽しそうに踊っているから、幼稚園の先生が弾くのピアノを熱心にみているから。
ピアノを体験したら、楽しいかもしれないよ。
お母様のその気持ちがきっかけで、始めるお子様が多くいらっしゃいます。
しかしこんな事で悩んでいらっしゃる方がいます。
いざという時に「やめとく」とお子様からブレーキをかけられてしまい、残念な気持ちになっているお母様がいるのです。
”場所見知り”とでも言いましょうか。初めてどこかに行く、その上何かをするとなると途端に消極的になる子どもです。我が家の子どもはまさにこのタイプで、そういった子を育てているお母様の気持ちが手に取るようにわかります。
”やってみなければ分からないのに！ととても歯痒いのです。”
周りのお子さんが、さまざまな体験の機会に行き「楽しそうだったわよ」などと聞くと、本当に心がざわつくのです。
我が子がこのようなタイプだとしたら、このお稽古事がこの子に合うのか？この先生が合うのか？そのような確認は二の次で、行けたところで、次も行けると言っているかどうかが、鍵となってきます。
ですから、このようなタイプのお子様には、初回がものすごく重要なのです。人生で初めてお会いする「音楽担当の指導者」として、そのお子さんの人生観をも左右する事になるかもしれないと自覚していきましょう。
体験レッスンの位置付け
今、体験レッスンのお申し込みのほとんどはメールやLINEからいただきますね。その時、ブログやホームページ、またはインスタグラムからご連絡先を知ってお申し込みいただくわけです。
ひっこみ思案な子を育てるお母様は、お友達の声やさまざまな情報をあらかじめよく読んでから連絡をくださいます。という事は、教室の雰囲気や場所、もっと言えば教育方針まで知った上でご連絡いただいていることになります。では、実際に教室に来て何を見てみたいかと考えると、具体的にどんな事をしてそれに子どもはどう参加しているか。先生と実際に会った印象、お人柄。子どもが教室にフィットするかどうか。そこを見ています。
しかし、先ほども書きましたが、実は来ていただけたその時点で、すごい事なのです。
この、まずは「来て楽しんでもらう」ために、指導者としてお手伝いをする事が、すごく大切だと感じています。この様な子育てをしながら、「こうしてくれたら行けるかもしれない」と感じた様々な実体験からも、これは自分のお役目だと考えます。
ですから私の体験レッスンの位置づけは、お母様に私の人と何を知ってもらう。私がお子さんとお母様を理解しようとする。この時間だと考えています。 双方が合意できれば、必ず良い関係になれるはずですから。
この様な取り組みをしています。
来られた事をまず認めるところから
こういったお子様がいるのだという事に、思いを馳せてください。ピアノの体験レッスンに来るまでに、様々なお母様の気持ちの葛藤があったかもしれないと、想像してみてくでさい。
今日のこの時間が、その子にとって本当に大切なものなのですね。
ドキドキしながら通い始めた幼稚園のお子さん。初期は練習、ご挨拶、用意なんてどうでも良い、お母さんが一緒でもOK「今日も来ることができた」を何回も積み重ねた結果、半年後には一人でやってきて、お家で弾いたことを説明してから自信満々に弾く子になっています。
お友達が遊びに来ると、先生ごっこをするのだとか（笑い）
この子のレッスン初回が、もしも残念なことになっていたら今はないのです。その様な子が、多く在籍する教室を長くして来ました。成長した子ども達やお母様から、絶対この事を伝えてねと背中を押してもらっています。
インクルーシブ音楽教育「音いろはメソッド」の体験説明会をいたします。
※こちらは指導者向けです
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