熱中症にならないために~猛暑日のゴルフで気をつけること~
ミスショットしたときのことを思い出してみてください。
「以前この池に落としたなぁ‥」と以前のプレーを思いだしたらまた池ポチャした。
「このホールはいつも左の林に打ち込むんだ‥」と過去の事を思うと案の定林の中へ。
このような経験をした人は少なくないでしょう。また、次のようなケースはどうでしょうか。
「バンカーに入れてはいけない‥」と思ったらトップした。
「右がOBだから右にだけは曲げまい‥」と思ったら大きくスライスした。
逆にフェアウェイのど真ん中、絶好の位置から「よしツーオンだ!」と意気込んだらダフッた。(涙)
「以前池に落とした」とか「いつも林に打ち込む」は、過去の失敗に対する後悔の念です。
一方、「バンカーに入れてはいけない‥」とか「右には曲げまい‥」は、まだ起きていない未来のことを予測し、それに対する恐怖心や不安感、警戒心の表われです。絶好の位置から「よし!ツーオンだ」と意気込んだケースも、未来のことを予測し心が揺らいだ結果です。
このように、過去に起こったことへの後悔は、心に捉われをお起こします。また、未来を意識した状態は、心に揺らぎを引き起こします。心に捉われや揺らぎが起きるとパフォーマンスは著しく低下し、失敗となることが多いのです。
ではどのように考えればよいのでしょうか?それは「今やるべき事に集中する」つまり「今に生きる」ことです。
今やるべき事とは、目の前のボールを打つことですし、そのためにするべき具体的な行動は、クラブを振って正しいインパクトを実現させることでしょう。
以前このコラムで、元々脳はネガティブ思考であり、人間が行う思考のうち約7割がネガティブな思考であることをお伝えしました。それと同じように、人間の思考の約8割が過去や未来に対する思考だといわれています。そのことで、心に捉われや揺らぎを引き起こし、人はその潜在能力を封じ込めてしまいます。そして実に多くの失敗を繰り返しているのです。
クラブを振って「正しいインパクト」を実現する。それが今やるべき事です。その積み重ねがスコアという結果となって表れるのです。
今やるべき事に集中する。つまり、過去に捉われず、未来に揺らぐことなく「今に生きる」は、ゴルフに限らず人生のあらゆるシーンにおいて有効な、とても意味深い言葉なのです。