ミスショット撲滅法⑧ 「情報の取捨選択は大切」

小森剛

小森剛

このコラムの第1回目に「前始末」の必要性をお伝えしました。
実際にボールを打つ前に、やるべきことは沢山あり、それらを怠るとまず間違いなくミスします。
そして、林の中から出すだけだったり、難しいアプローチを余儀なくされたり、その後始末に追われてしまうのです。
また前回は、この「前始末」をしっかり行うためには、その為の時間をつくることが必要で、それには「速く歩く」ことも大切であるとお伝えしました。

では速く歩き、時間を作ってまで、この「前始末」でやらなければならないこととは何でしょうか?
まずやるべきことは「情報収集」です。しかも、それは「良質な情報」でなければなりません。

「良質な情報」とは、正しい判断ができるための情報であり、皆さんの潜在能力を存分にひきだすことができる情報です。
一方「悪質な情報」とは、判断を狂わせ、潜在能力を封じ込めてしまう情報です。

具体例をあげると、ターゲットまでの距離や高低差、風の状態などは正しいクラブを選択する上で必要な「良質」な情報です。
一方、「左にOBがある」とか「右手前には池がある」といった情報は、時には「悪質な情報」になります。それらを知ってしまったが故に体が硬直し、スムーズなスイングを妨げてしまうことがあるからです。

コースを攻略する上でどこが危険なのかを把握し、できるだけリスクを負わないように攻めていくことは大切です。しかし、例えばコースのレイアウトやその人の飛距離等からフェアウェイの右側を狙うと決めたとしましょう。であれば、左にOBがあろうがなかろうが、やるべきことはフェアウェイの右側を狙うことのみなわけですから、左のOBの存在は知らなくてもよいのです。
左がOBだと知ったとたん、それを意識してしまい左に引っ掛けたり、右に逃げ過ぎて林に打ち込んだりした経験をお持ちの方は少なくないでしょう。

情報を取捨選択するには「センス」が求められます。「センス」を磨くには経験を積むのが一番です。
経験を積むにはコースレッスン等は絶好の機会です。またゴルフアカデミー(勉強会)で多くの方と接することもセンス磨きには有効です。コースレッスンや勉強会には、是非積極的に参加なさってください。

現代は情報過多の時代。入ってくる多くの情報を取捨選択し、良質な情報だけをインプットすることは、ゴルフに限らず、仕事においても豊かな生活を送る上でも大切なことではないでしょうか。

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小森剛
専門家

小森剛(スポーツインストラクター)

有限会社ゴルフハウス湘南

一般ゴルファーへのレッスンのみならず、ゴルフ指導者への指導やゴルフスクール経営支援、セミナーでの講演やゴルフ雑誌への連載執筆など幅広く活躍。またゴルフ以外のスポーツ選手のコンディショニング指導も行う。

小森剛プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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