決めるって、怖い──納得解を育てる判断力【継ぐ人のための経営ノート④】
はじめに
家族経営を継ぐ後継者のために、日繰り・在庫管理・数字の見える化を軸に、
“現場と数字をつなぐ経営”をやさしくお届けします。
親・自分・税理士──三つの視点は衝突ではなく“役割の違い”
後継者にはよく、
「親のやり方」と「自分のやり方」がぶつかる瞬間があります。
そこに加えて、
税理士の判断基準や資料の依頼が入ると、
さらにモヤモヤが増えてしまうことも。
でも、どれかを否定する必要はありません。
三者は、それぞれ違う役割を担当しているだけです。
- 親は “現場の歴史” の専門家
- 税理士は “税務と会計” の専門家
- 後継者は “未来の経営判断” の専門家
視点が違うから、見える景色も違う。
その違いに戸惑うのは自然なことです。
■ 三者をつなぐ「守破離」という考え方
ここで役立つのが、
武道や茶道にある “守破離(しゅはり)” の考え方。
- 守: 親のやり方の背景を理解する
- 守: 税理士の判断基準も知っておく
- 破: freeeで見える化し、自分の視点を重ねる
- 離: 三つの視点を束ねて、あなた自身の納得解をつくる
この流れが自然にできるようになると、
親・自分・税理士の三者は「対立」ではなく、
“重なり合う関係” に変わります。
三者をつなぐ役目ができるのは、
後継者であるあなただからこそです。
後継者の方へ
いま、あなたの中で“ぶつかっている視点”は何ですか?
- 親の経験と、自分の考え
- 税理士の判断と、現場の事情
- 会社の歴史と、未来の方向性
まずは、
いま心の中でぶつかっている視点を3つだけ
書き出してみてください。
書き出すことで、
どこに違いがあり、どこをつなげばよいかが見えてきます。



