管理者に求められる『4C』のスキル
看護部専門組織マネジメントコーチの山本です。
タイトルを見て男女差別を連想されたかもしれませんが、
少し冷静になってお読みいただけると幸いです。
これまで1万5,000人以上の方に研修やコーチングを
提供させていただく中で
ずっと不思議に思っていることがありました。
女性管理職の少なさです。
海外でも男性管理職の方が多いのですが、
日本のように極端ではありません。
しかし、海外でも男性の人数を
上回ることはほとんどありません。
どんな原因があるのでしょうか?
以前も一度ご紹介しましたが、
僕たちは『決断疲れ』をします。
毎日だいたい3万5,000回ほど
決断をしていると言われていますが、
その数が上限だそうです。
つまり、決断する回数が増えるほど
決断できなくなるということです。
これを『決断疲れ』と言い、
症状は「決定を先延ばしにする」とか
「決断において妥協してしまう」などです。
そして、ここからが
女性管理職の方が不利な点です。
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決断については公私の区別はない
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女性管理職の多くがご結婚されており、
お子さんがいらっしゃる方も多く、
仕事以外の決定事項が多い傾向にあるのです。
例えば、
「今夜の夕食は何にしよう」
「買い物はどこがいいかしら?」
「週末は掃除にするかお出かけにするか…」
「学校の書類の提出が近かったな…」
などなど、仕事以外の決断も多いのです。
(ちなみに、洋服の選択や
メールに返信するかどうかなど
些細なものも決断に含まれます)
最近は家事を手伝ったり
積極的に行う男性も増えてきたと言いますが、
家事にも「考える家事」と「行う家事」の2種類があり、
後者しか手伝えていない人がほとんどです。
例えば…、
買い物や食器洗いは手伝うけど
「何が食べたい?」に「何でもいいよ」と
答えてしまうのはその典型と言えます。
その結果、
女性の方が決断する回数が
増えてしまうのです。
仕事でも考えて決断し、
家庭でも考えて決断する。
そうして、決断の上限回数を
朝から全開で使ってしまうと
自ずとお昼には決断疲れを起こします。
ここでゆとりを持ってきちんとランチを
取ることができれば少し回復するのですが、
そのゆとりすらなければ…、
午後からどうなるかは自明の理ですよね。
普段からできるだけ
パートナーの方やご家族に
『決断』してもらえるよう依頼しましょう。
もちろん仕事においても
不要な決断を減らすために
エンパワーメントを進めていきましょう。
そうやって
少しでも決断の回数を減らし、
適正に判断できる余力を残すことで
仕事の成果は高まっていきます。