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山本武史

ワークライフバランスを実現するタイムマネジメントのプロ

山本武史(やまもとたけし) / コーチ

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コラム

【WLBコラム】心理学に基づくストレスマネジメントとは?

2017年12月26日

テーマ:自己管理

コラムカテゴリ:ビジネス

WLBコラムをご覧いただき誠にありがとうございます。
タイムマネジメントのプロ、山本武史でございます。


クリスマスも終わり、いよいよ年末ムードですね!
僕も明日12/27で仕事納めの予定です。


さて、今年も様々な企業や組織に、
タイムマネジメントなどの研修を提供させていただきましたが、
結構な頻度でいただくご質問があります。


今日は、それにお答えしようと思います。



そのご質問とは・・・、

『職場のストレスが原因でモチベーションが上がらず、
 スケジュールを組んでも、その通り進められないことが多い』

といった内容のものです。



つまり、タイムマネジメントのノウハウを実践する前に、
職場の「ストレスをなんとかしたい」といったところでしょうか。



確かに、ストレスや過度のプレッシャーがかかる中では、
タイムマネジメントのノウハウよりも、ストレスマネジメントを
優先させる方がいいかもしれません。


その結果、モチベーションが高まって、
時間あたりの生産性が上がるなら、
それもタイムマネジメントにとって重要でしょうから。



というわけで、
今日はストレスマネジメントについてお届けします。





ところで、あなたのストレスの原因は何でしょう?



理不尽な上司の言動?

周りの過度な期待?

物分かりの悪い部下?

寒風吹きすさぶ市場環境?



色々あると思います。

が、少し抽象度を上げて考えてみると、
『ストレスの種』は究極的にはこれに集約されるのではないでしょうか?



『何ともできないことを、何とかしないといけない』



そう思った時に、
僕たちの方に、ストレスは大きくのし掛かってきます。




で、『何ともできないこと』の代表格が以下の二つです。


1)他人を(自分の思い通りに)変えること
2)過去(の出来事自体)を変えること



上司や部下の考え方や言動、あなたに対する態度などは
たとえ、「こうしてほしい」と直接伝えられたとしても、
ほとんど変わることはないでしょう。



また、過去の失敗や事件事故などを無きものしようとしても
そうはいきませんよね。


さらに、過去の出来事自体の例として、
自分の出生や家庭環境、学歴・経歴、これまで影響を受けた人物など、
これらも変えることはできません。



しかし、これらは、つい気になってしまうことで、
聞いてくれる人が現れたなら、それを口に出してしまいます。


「あの人が悪いのだ」
「この環境が悪いのだ」
「自分は悪くない。逆にかわいそうなのだ」

・・・と。



これを「愚痴」と呼ぶわけですが、
愚痴をこぼすこと自体は悪いことではないと思います。



もちろん、愚痴の一つもこぼさず、
黙々とやるべきことをやれる人はかっこいいと思いますよ。



しかし、時には自分自身のガス抜きも必要でしょう。
ですので、愚痴を否定するつもりはありません。


が、愚痴をこぼしただけで終わってしまうと、
どうなるでしょうか?






どうにもなりませんよね?
少し気が軽くなる程度でしょう。


そして、現場に戻れば、
ストレスももと通り・・・。



残念ながら、
愚痴には現状を変える力は、ないのです。



では、どうすれば良いか?



自己啓発の源流と言われるアドラー心理学では、
カウンセリングの際に、愚痴めいた話題は全て聞き流すのだそうです。



そのような状態になった場合、
ある三角柱を手渡し、相談者に何を話したいか訊ねるそうです。



その三角柱のそれぞれの面には、以下の3つが書かれています。

「悪いあの人」
「かわいそうな私」

そして、

「これからどうするか」




相談者は自分が話してきたことが、
「悪いあの人」と「かわいそうな私」しかなかったことに気づき、
自ら進んで「これからどうするか」に話題を切り替えて話し始めるそうです。



僕たちは本能的に知っているのかもしれませんね。

愚痴をこぼしても現状は変えられない。
現状を変えられるのは「これからの行動である」ってことを。



「これからどうするか」のアイディアは小さなもので構いません。


ただ、一つだけルールがあって、

それは、
「自分がコントロールできること」に限定することです。


つまり、自分の考え方と行動を変えることです。



いくら上司が理不尽に振る舞ったとしても、
「あいさつだけは、自分からきちんとしよう」とか、

いくら部下の物分かりが悪くっても
「順序立てて、わかりやすい言葉を使おう」とか、

いくら市場環境が冷え込んでいても
「お客様の望むことに焦点を当てて話を聴こう」とか、

自分でコントロールできる、自分自身の考え方と行動で
小さな目標を立ててみてください。



そして、それができたのか、できなかったのかを振り返ってみる。

できたのであれば、
「どんな良いことがあったのか?」
「さらに良くするためには、どうするか?」

できなかったのであれば、
「何がネックになっていたのか?」
「他にしてみたいことは?」


など、これまた自分自身でコントロールできる範囲内で、
改善策を見つけ出す。



これを繰り返していきます。


注意して欲しいのは、
目的は自分自身を変えることであって、
決して他人や過去を変えることではないということです。



「いくらがんばっても、あの人は分かってくれない」
「いくら自分を変えても、環境は悪いままだ」

と「悪いあの人」「かわいそうな私」の思考から抜け出せなければ、
現状は何も変わらず、結果としてストレスフルな毎日に戻ります。



そうではなく、
『自分を変えること』だけに意識を向けてください。


そうすれば、ストレスはどんどん小さくなっていきます。
そして、必要なストレスだけが残ります。


この『必要なストレス』とは、
慣れない自分になることへの不安です。


しかし、これは車を買い替える時にも、
家電製品を買い換える時にも同じように起こります。


でも、新しい何かを得ようと思ったら、
そのストレスは乗り越えるべきです。


それは後に振り返った時に、
「勇気を出してよかった」と思えるようになりますから。




「悪いあの人」「かわいそうな私」の思考から抜け出し、
「これからどうするか」を自分の影響の範囲内で考えて行動することを、

『主体的に生きる』と言います。



主体的に生きることによって、モチベーションを高く保ち、
有意義な時間の使い方ができるのだと感じていただけたなら、

ぜひ、このストレスマネジメントの考え方を覚えておいてくださいね!


では、今日はこの辺りで失礼します。

この記事を書いたプロ

山本武史

ワークライフバランスを実現するタイムマネジメントのプロ

山本武史(ポテンシャルビジョン)

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