どれがいいの?新築住宅のための換気システムの選び方
結露発生のメカニズム~結露の種類について
冷たい水をコップに入れておくと、外側に水滴が付きます。これが「結露」です。
温度(気温)によって空気中に保てる水分量が変わります。温度が高いと多くの水分(水蒸気)を含むことができますが、温度が下がるとその量は減ってきます。
1m³の空気に含むことができる水蒸気の最大量を「飽和水蒸気量」(湿度100%)と言いますが、温度が10℃高くなるごとに約2倍になります。
たとえば、気温25℃で空気の飽和水蒸気量は23.1gですが、10℃では9.4g。湿度100%の空気 1m³ が25℃から10℃に冷えると、13.7g 分の水蒸気が水に戻ってしまいます。
戻った水分が何かに付着すれば「結露」になります。
住まいに関する結露は2つに大別されます。
【表面結露】ガラスや壁の表面に発生します。
窓ガラス面や、寒い部屋の壁などに暖かく湿った空気がふれ、水滴となって現れる結露です。
【内部結露】壁の中や天井裏、床下など見えない部分に発生します。
断熱材が不十分、また工事不良で湿った空気が壁の中に侵入するなどで発生します。
カビ・ダニ発生の原因~アレルギーやアトピー発症を誘発
湿った空気と暖かい空気(室温)はカビの発生につながります。さらにダニの活動も活発になります。どちらもアレルギーやアトピー発症の原因とされていますので、対策が必要です。
結露が発生する冬期間は、窓を開けることも少なく部屋は閉め切っていることが多くなります。そうなると、発生したカビやダニが空気中に滞留することになります。
気付かず部屋を暖めると、それらを含んだ空気が還流して部屋中に飛び散ることになるのです。学校から帰ってきて、温めておいた子ども部屋に入ったとたんに咳込んだりするようであれば結露によるカビやダニ発生を疑ったほううがいいかも知れません。
結露対策は換気が大切です
湿気を含んだ暖かい空気が、冷たいものに触れることで発生するのが結露です。
結露はカビやダニの発生にもつながる厄介な現象です。
換気対策を講じることで、結露の軽減を目指しましょう。
室内の暖かい空気が、冷たいガラスや壁などに長時間接しないように入れ替えることです。
乾燥した冬の外気を室内に取り入れ湿度を中和することも大切です。
しかし、窓を開けるなどの方法では快適な室温や必要な潤いも失われてしまいます。
適度な室温・湿度を保つには、コントロールされた換気システムを導入することが有効です。