サイディング外壁塗装の劣化症状と塗り替え時期
チョーキングの症状と原因について
塗料に含まれる顔料が、文字を書くチョークからでる白い粉のようなものに変化して外壁に付着する現象を、チョーキングや白亜化現象と呼びます。
チョーキングは、太陽の光・熱、雨や風に巻き上げられた砂によって、塗装面が劣化して発生します。
手のひらで外壁を触れると白い粉のようなものが付着するので、チョーキングはすぐにわかります。
白い粉のようなものが手のひらに薄く付く場合は、塗膜の劣化が進んでいて、塗り替えを検討する時期に入っています。
白い粉のようなものが手のひらに濃く付く場合は、塗膜の劣化が著しく進んでおり、至急塗り替えが必要で、全面剥離を伴う塗装が必要な場合もあります。
チョーキングと同時に日光の紫外線による変色も外壁に発生している可能性があります。
チョーキングを放置した場合の二次被害について
チョーキングを放置すると、やがては塗膜にヒビ割れが生じ、壁が歪んだ際に隙間ができます。
またチョーキングが進行し撥水機能が低下し続けると、サイディングボードが反ったりすることもあります。
外壁のヒビ割れや反りから、雨水が浸入しカビ菌が発生してしまい、大規模な補修工事を行わなければならない場合もあります。
補修工事の流れ、下地調整の重要性、塗装のポイントについて
一般的なサイディングの補修工事の流れは、まずチョーキングによる塗膜の劣化状態を詳しく調べ、塗装仕様や塗料を選定します。
次に、元の塗膜のチョーキングを、高圧水洗やサンドペーパー、ワイヤーブラシ、ヘラ、ウエス等で取り除く下地調整を行います。
高圧水洗は、ガソリンエンジンで動く機械を使い、高圧の水流でチョーキングを洗い落とします。
高圧水洗を行うと、チョーキングが白色の水となって流れ落ちる様子が確認できます。
高圧水洗が行えないような部位にはサンドペーパー、ワイヤーブラシを使用して、丹念にチョーキングを除去します。
このような下地調整をしっかり行わないと、塗料がしっかり素地に密着せずに、塗料の浮き・剥がれの原因になります。
十分に乾燥させた塗装面を目視で確認して、サイディングの亀裂や反りなどがあれば張り替えて、コーキングの打ち替えや増し打ちなども行い補修します。
塗装仕様を参考に、中塗り、上塗りといった順に塗装を
次に補修工事の塗装とは違う塗装を行う箇所にビニール、テープを貼り付け、養生します。
選定した塗料を、塗装仕様を参考に、中塗り、上塗りといった順に、塗装を行ないます。
塗装仕様には、温度や湿度など、塗装する環境についても掲載されておりますので、しっかり読みましょう。
塗装完了後は、塗りムラや塗り残しなどが無いか仕上がりを点検して、必要に応じて再度塗り重ねます。
ビニール、テープを剥がして補修工事は完了です。