子育てには「心地よい刺激と楽しい運動」を41
子どもの心身の発達に「心地よい刺激と楽しい運動」をどう加えていただけるかという視点で子育てを考えてみましょう。
その答えは一つではなく、皆様方なりにあります。
子育てに迷ったときは、その子育てが「心地よい刺激と楽しい運動」に適応しているかどうか考えてみましょう。
運動で留意していただきたいのは、子どもという個を中心にまたたいせつにする運動だけが「脳の可塑性」を促進させます。団体やチーム運動には効果はありません。
その子なりにできる運動が「心地よい刺激と楽しい運動」なのです。
また、「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
わが子が発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、わが子を理解し、「心地よい刺激と楽しい運動」を加えてあげることが重要なのです。
この子育ては、胎児から始まります。
それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。
幼児(4歳以上)からは「楽しい運動」です。4歳以上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。
これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
この取り組みは、すべて最新の脳科学の研究成果を基にするものです。
また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。
39回目の「心地よい刺激と楽しい運動」を解説します。
そして「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が「脳をつくる」を解説します。
また、この脳をつくることが「子育て」になります。
どれもこれも、その子のみの子育てにつながります。
またその子の特性を理解しながら、子育てにつなげていくのです。
「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。
ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
子育てにとても重要なことを述べました。
「運動脳」の解説31
脳科学が実証した「共同体感覚」2
前々回、「生きる力」、つまり子どもに有用な道を経験させることが、優越性の追求であり、その有用なものは「共同体感覚」であることを説明しました。そして、もちろん脳では「シナプスの可塑性」が働いていることや運動での共同体感覚が脳の可塑性を生み出していることを述べました。
前回はその実証例を紹介しました。今回はその続編です。アメリカの医学博士ジョンJ.レイティは、著書「脳を鍛えるには運動しかない」NHK出版において、次のように述べています。
ネーパーヴィルで健康状態を調査したスポーツ生理学者クレイグ・ブローダーは、体育の授業で生徒が18の種目から好きなものを選べることに注目する。「皆が忘れてしまっているのは、生徒がうまくこなせて満足できるものを見つけてやるべきだということ、つまり、無理なく楽しめる運動をさせるということです。たとえば、バスケットボールをしなさいというように、選択の余地を与えず、まるで懲罰か新兵訓練のように押しつけていては、生徒がそれをつづけるはずがありません。ネーパーヴィルでは生徒に選択肢を多く与え、得意なものを選べるようにしています。つまり、生涯つづけられる運動の計画を立てさせているのです」それはおとなが健康維持の方法を考える際にも大切なことだ。(p36)
ネーパーヴィルの生徒は、体育で無理なく楽しめる運動をするようになってから、より準備が整った状態でほかの授業を受けられるようになった。彼らは以前より感覚が研ぎ澄まされ、集中力が高まり、気分がよくなった。そわそわしたり、緊張したりしなくなった。意欲が増し、元気が湧いてきた。同じことは、人生という教室にいるおとなたちについても言える。わたしたちが情報を吸収する場所、つまり脳についての研究は、革新的な進歩を遂げつつある。そして近年、運動は単に心の準備を整えるだけでなく、細胞レベルで学習に直接影響し、新しい情報を記録し分析する脳の機能を高めていることがわかった。
脳のためを考えると、グループつまり大勢で取り組むのが一番だ。社会的な相互作用がもたらす刺激―複雑で、挑戦的で、やりがいがあり、楽しい刺激―によって、ニューロンは特別な発火をし始める。そのような精神の活動が運動による効果と結びつくと、脳が成長する可能性は最大となる。運動が学習という構造を作るブロックを用意し、社会的な相互作用がそれを適所にしっかりとはめ込んでいくのだ。
いかがでしょうか。コラム2回にわたり「共同体感覚」の実証をご紹介しました。子どもたちには、これまで解説してきました「生きる力」が必要不可欠です。また、保護者や大人にとっては、「生きる力」がケアになります。この「生きる力」が、「共同体感覚」から「優越性追求の方向付け」、「自分と向き合う勇気」、「自己肯定感」なのです。
皆さんで何か気がついたことがありませんか?アメリカではありますが、学校の授業の「体育」で「生きる力」のケアをしているのです。日本ではどうでしょうか?相変わらずの「共同体感覚」1のような、体育は運動をするものではなく、むしろ逆に運動する気をなくさせるものだった。内気な子や不器用な子、病弱な子―つまり、運動の効果を最も得られるはずの子どもたち―が押しのけられ、ベンチでほかの子の活躍を眺めているなんて、なんと残酷な皮肉だろう。内気な生徒のなかには、人と話したり友だちをつくったりする方法を学ぶ機会がなく、自分の殻に閉じこもり、とくに異性を避けようとする子がいる。ひとりだけ選び出されたり、社会性を養う特別クラスに追いやられたり、怖さを感じさせたりしている。ものではないでしょうか。
体育の授業でケアができるなんて、とても画期的な取り組みです。
以上のように、子どもは「楽しい、心地よい運動」から、表情に「真の笑顔」を現します。そして脳では、「脳からみた生きる力」から「脳を育てる」で解説しましたように「シナプスの可塑性」が促進します。
とても大事な、たいせつな「あなた自身のわが子への子育て」が始まっています。
次回に続きます。



