子育てには「心地よい刺激と楽しい運動」を23
子育てとは、「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加えることです。
この子育て論を訪問の皆様方へ周知したく、コラムへ掲載しております。
「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、その子を理解してあげることが重要なのです。
そのかかわりは胎児から始まります。
前回のコラムをもう一度掲載します。
「その子の内側の体験の世界」のキーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」でした。
その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
その子の特性つまり「その子の内側の体験の世界」を理解し、その子が社会に積極的にかかわることが子育てですと解説しました。
では、それはどういうことなのかを皆様方が知りたがっていることなのでしょう。
それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。幼児(4歳以上)以上は「楽しい運動」です。4歳以上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。
これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
この取り組みは、すべて脳科学を基にするものです。
また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。
「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が、脳をつくるは、別にしてコラム掲載しています。
また、脳をつくることが「子育て」ですと、別にしてコラム掲載しています。
どれもこれも、子育てにつながり、またその子の特性を理解しながら、社会へとつなげていけるのです。
「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。
ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
もう一つ大事なのは、勝ち負けだけの「運動脳」を使うのではなく、「自分の伸びしろ値」を上げる「運動脳」を使うことです。
子育てにとても重要なことを述べました。
皆様方であれば、どのような「心地よい刺激」や「楽しい運動」を子どもへ提供していただけるのでしょうか?
「心地よい刺激」は、養育者が積極的にかかわることが重要です。
「楽しい運動」は、この子には何が「楽しい運動」なのか見つけてあげることが重要です。
前回は「脳を育てる」を再掲し、皆様方へ「子育て」のご理解を促しました。
今回のコラムは「楽しく、身体を動かす」です。
これも、「子育て」にとてもたいせつなものです。
「運動脳」の解説42
グリア細胞
今回も、脳のお話です。
脳内の細胞で大多数を占めるのは、神経細胞(ニューロン)ではなくグリア細胞(神経膠細胞)です。神経細胞(ニューロン)の10倍もの数のグリア細胞が、脳を空間的に支えたり、栄養を与えるなどの生化学的な支援を行うことで、脳の複雑な情報ネットワークを稼働させています。
グリア細胞には、アストロサイト(星状膠細胞)という星状の複数の突起をもっている細胞があります。この複数の突起を、神経細胞(ニューロン)の各部位や脳内を走る毛細血管などに伸ばして接合し、神経細胞(ニューロン)が複雑に絡み合う立体構造を支えています。
アストロサイトは、太く短い突起をもつ形質性アストロサイトと細長い突起をもつ線維性アストロサイトに分けられます。この二つのアストロサイトの基本的な役割は、神経細胞(ニューロン)周辺の環境バランスを維持することです。例えば、シナプスを包むように存在することで、シナプスで放出された神経伝達物質がシナプス間隙外に拡散しないように防いでいます。
また、アストロサイトは、血液中の不必要な物質が脳内に入り込まないように、血液脳関門の役割も果たしています。突起先端で毛細血管の外壁を覆い、脳への物質の移動を制限しています。例えば、水や二酸化炭素、酸素は容易に通しますが、ナトリウムやカリウムなどの電解質は制限されます。これにより、神経細胞(ニューロン)は常に一定に保たれているのです。
脳の細胞には他にも、オリゴデンドロサイト(希突起膠細胞)、ミクログリア(小膠細胞)などがあります。
神経細胞(ニューロン)は、軸索を伝わる電気信号を他に漏らさないように、周囲を髄鞘(ミエリン鞘)という脂質に富んだ絶縁組織で覆っています。軸索をらせん状に幾重にも取り巻くこの膜を供給しているのが、オリゴデンドロサイト(希突起膠細胞)です。オリゴデンドロサイト(希突起膠細胞)は、中枢神経系にのみ存在し、末梢神経系では、シュワン細胞がその役目を果たしています。オリゴデンドロサイト(希突起膠細胞)は、一つの細胞で複数の軸索の幕をつくっていますが、シュワン細胞は一つの細胞が一本の軸索の軸だけをつくっています。
ミクログリア(小膠細胞)は、死滅したり損傷を受けたり、炎症を起こした神経細胞(ニューロン)を貧食して処理する細胞です。
上衣細胞は、脳室や脊柱管の内壁を覆います。
次回に続きます。



