「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加える21

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:子育てとは

子育てとは、「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加えることです。
 この子育て論を訪問の皆様方へ周知したく、コラムへ掲載しております。
 「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
 発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、その子を理解してあげることが重要なのです。
 そのかかわりは胎児から始まります。

 前回のコラムをもう一度掲載します。

 「その子の内側の体験の世界」のキーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」でした。
  その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。

 その子の特性つまり「その子の内側の体験の世界」を理解し、その子が社会に積極的にかかわることが子育てですと解説しました。
 では、それはどういうことなのかを皆様方が知りたがっていることなのでしょう。
 それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
 胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。幼児(4歳以上)以上は「楽しい運動」です。4最上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。 

 これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
 この取り組みは、すべて脳科学を基にするものです。
 また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
 また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。

 「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が、脳をつくるは、別にしてコラム掲載しています。
 また、脳をつくることが「子育て」ですと、別にしてコラム掲載しています。
 どれもこれも、子育てにつながり、またその子の特性を理解しながら、社会へとつなげていけるのです。
 
 「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
 前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。

 ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
 お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
 もう一つ大事なのは、勝ち負けだけの「運動脳」を使うのではなく、「自分の伸びしろ値」を上げる「運動脳」を使うことです。

 子育てにとても重要なことを述べました。
 皆様方であれば、どのような「心地よい刺激」や「楽しい運動」を子どもへ提供していただけるのでしょうか?
 「心地よい刺激」は、養育者が積極的にかかわることが重要です。
 「楽しい運動」は、この子には何が「楽しい運動」なのか見つけてあげることが重要です。
 前回は「脳を育てる」を再掲し、皆様方へ「子育て」のご理解を促しました。
 今回のコラムは「楽しく、身体を動かす」です。
 これも、「子育て」にとてもたいせつなものです。


 「運動脳」の解説18

 脳の発達には「楽しい、心地よい身体運動」を行う環境が必要Ⅱ-2

 前回に続きます。
 実際、ワクドキタイムに関する先のアンケートでは、「ワクドキタイムで楽しかった活動は?」も尋ねています。それによると、上位にランクされるのはスポーツのような活動というよりも、「鬼ごっこ」、「チャンバラ」、「ケイドロ」、「長縄」、「大根ぬき」、等々、伝承遊びのような活動ばかりなのです。このように考えると、「伝承遊び」は子どもたちがワクワク・ドキドキできる極めて優れた文化といえます。
 そうはいっても、スポーツの価値をすべて否定しているわけではありません。ワクワク・ドキドキすることが大事なのはおとなも同じです。また、これだけ時代を越えて継承されてきた文化です。この事実は、「スポーツ」がおとなたちをワクワク・ドキドキさせりことができる優れた文化の一つであることの証といえます。
 考えてみれば、「いないいないばぁ」や「たかいたかい」のように赤ちゃんには赤ちゃんの、「鬼ごっこ」や「かくれんぼ」のように子どもには子どもの、「スポーツ」や「芸術」のようにおとなにはおとなのワクワク・ドキドキ活動があると思うのです。これらは、年齢とワクドキ活動が一致していないと奇妙な光景になってしまいます。だって、「たかいたかい」をして喜んでいるおじさんがいたらどうでしょうか。ちょっと、気味が悪いですよね。乳児や幼児がスポーツを行うことも同じなのではないでしょうか。私たちおとなは、自分たちの文化を子どもに押しつけてしまわないような注意が必要ということです。
 と同時に、子どもがワクワク・ドキドキしている瞬間、キラリと目を輝かせている瞬間は、子ども自身が前頭葉(≒心)を育てている瞬間であるともいえ、そのような活動こそが必要なのです。
 野井先生の解説を含めて私の私見ですが、中学生までは競技スポーツも含めてスポーツは、「遊びという、楽しい心地よい運動」として捉える必要があると思っています。なぜ、中学生までの子どもなのでしょうか。それは、現代の子どもには外遊びができない環境や現状にあるからです。外遊びといえば、おとなには「何言ってんの」といわれそうですが、子どもにとって外遊びは「心身の発達づくり」なのです。

 次回に続きます。
 

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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