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子育てとは、脳を育てること6

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:子育てとは

子育ての皆様へ。

 今までと全く着眼点が違う「子育て」論です。
 今日は、その5回目です。

 この寄稿文「子育てとは、脳を育てること」と「「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が脳をつくる」は、「子育てとは」の共通テーマとなっています。
 これらの寄稿は、随時行っています。
 また、従前からのコラム掲載はこの「子育て」のために寄稿しております。
 この「子育てとは、脳を育てること」と「「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が脳をつくる」をご理解いただき、また従前のコラム掲載を再度ご覧いただきながら、子育ての一助にしていただけたら幸いです。
 子育てとは脳を育てること。
 つまり、脳を育てることが子育てなのです。
 脳を育てるといっても、知識を詰め込ませるような子育て論ではありませんので、誤解しないようにしてください。

 では、子育てとしての「脳を育てる」とは具体的にはどういうことなのでしょうか。

 5歳までの乳幼児に「五感」の刺激を与える
 (※とても重要なこと)

 乳幼児の脳の神経細胞(ニューロン)同士をつなげるために必要なことは、「五感」への刺激です。
 ラットなどの脳を調べた研究では、多くの刺激を繰り返し与えるほど、神経のつながりが増えることがわかっています。
 赤ちゃんには、とりわけこれが重要です。なぜなら、赤ちゃんにとっては、五感だけが刺激の入り口だからです。
 五感のうちの視覚ですが、赤ちゃんは本に書かれた文章は読めませんし、細かい色違いや模様も理解できません。でも、明暗の区別や簡単な色の識別なら可能です。聴覚も、会話の内容や音楽のメロディーを理解できませんが、音の大小や高低は区別でき、快適な音と不快な音の区別もできます。臭覚の匂いや触覚の手触り、味覚の味わいを感じることもできます。
 この五感を刺激するはたらきかけを繰り返すことで、脳が発達します。
 五感の刺激のうちでも最も重要なのが、視覚刺激です。
 朝、日の光をしっかりと浴びること、そして、夜は部屋を真っ暗にして、光刺激がない状態で寝ることです。
 これで、朝起きて夜寝るという、昼行性の動物である人間の生活の「基盤」が整います。
 これによって、先ほどの脳のメッセンジャーたちが増えます。
 
 繰り返しますが、
 ・定期的な食事(授乳)をして、規則正しく臭覚と味覚を刺激する
 ・大人から声をかけたり、表情を見せることで視覚と聴覚を刺激する
 ・外に出て、多くの人やものに触れ、五感全部を刺激する
  ことです。

 子どもがこうした刺激を適切に得られる機会を、大人が積極的につくっていくことで、神経細胞(ニューロン)のつながりが増え、脳のメッセンジャーたちの派生が増強されます。
 つまり、5歳までの乳幼児に日々の「生活リズムをつくる」ことが、脳に刺激を与えることなのです。
 人間は昼行性の動物です。なので、お日様が出れば目覚め、沈めば眠りの準備ができるようなサイクルをつくる必要があります。
 乳幼児はまだ脳が末発達なので、養育者が「早起きをする」「規則正しく食べる」「早く寝る」を毎日繰り返して、乳幼児の身体のリズムをつくりましょう。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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