バブリングからやりとりが始まる
「その子の内側の体験の世界」第22回目を解説します。
キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
「その子を知る」21
○2前操作期
社会的な言語が習得され、意味や約束によってものごとをとらえる概念的な思考が可能となり、認識的な力、本格的な「知性」がはたらきはじめる段階が、ほぼ幼児期です。
ピアジェは、この時期はあることがらを別のことがらで表す「象徴機能」(積み木を自動車や電車に見立てて遊ぶことなど)があらわれるとして、これが言語獲得を推し進める大きな力となると考えました。そこに歩いている四本足のニャアと鳴くネコを「ニャーニャ」「ネコ」という言語で象徴します。
まだ、この幼児段階での知性は、感覚運動期のなごりで認知的な感覚知覚に頼った論理以前の「直感」になりやすいのです。そのため、丸めた粘土塊を長く引き伸ばすと量が増えたとか深いコップの水を広くて浅い皿に移すと量が減ったなどと考えます。
次回に続きます。