小学生の発達の症状の特徴51
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は99回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
21 思ったことを何でも言う
<その原因は>
神経発達症が原因です。
旧態症状でいえば、アスペルガー症候群です。
アスペルガー症候群のその子は、相手の気持ちが理解できません。
誰かと会話をするときに、相手の話を遮って自分一人で一方的に話しかけたり、自分の興味のある内容の話だけをしてしまいます。
何かを話したいと思う自分の欲求を抑えることができずに、相手が困っていても自分が満足するまでしゃべり続けています。
アスペルガー症候群の子は、自閉症の傾向も併せている場合があります。
そのため、対人関係が苦手なので相手が困っている表情をしていても、その表情から相手の気持ちを読み取ることができません。
自分が思ったことを一方的に話して、相手が何を考えているかが理解できません。
しゃべることは上手ですが、相手の気持ちを考えながら、会話のキャッチボールができないのが特徴です。
高度な脳の働きによって、人間関係は成り立っています。
アスペルガー症候群のその子は、人と接するのに必要な言語を理解する能力、コミュニケーション能力が足りないのです。
次回に続きます。