育てる側のむずかしさ②
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は92回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
16 運動、体育、スポーツが苦手
<その子なりの運動はできている>
その子は、運動ができているのです。
では、なぜ苦手とかできないと言われるのでしょうか?
それは、他の「みんなと一緒の型」の運動ができていないだけなのです。
運動だけではありません。体操やダンスもです。
コラムの冒頭に、「子どもの外側からみた行動の観察です。」と述べました。
運動をしているときに、子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているかどうかが問題なのです。
ですから、その子の「楽しい、心地よい運動」は何なのか?見つけ出してほしいのです。
見つけ出しましたら、それを増幅していきましょう。
それが、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」そのものなのです。
やがて、他のみんなと一緒の型の運動もできてきます。
(16終わり)
次回に続きます。