小学生の発達の症状の特徴122
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は76回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
14 国語の音読ができない
<学校に期待すること>
〇その子への配慮
学校の授業では、音読が必ずあります。
国語の時間はもちろんですが、算数の時間でも問題文を読むことがあります。
学校の勉強では、みんなの前で文章を読むことは避けられません。
学校の先生に、その子の特性を正しく理解していただき、手助けをしてもらえるように相談しましょう。
〇読み間違いをフォローしてもらう
読み間違いや漢字が読めない、そんなときに先生にフォローしてもらいましょう。
その子は、障害のために音読ができないのです。
わざと読まないのではありません。
その子本人の努力不足や練習不足などではないのです。
学校の先生には、その子の特性を理解していただき、授業中に音読がうまくできなかったときに、フォローしてもらいましょう。
<ダメな例>
〇読めないことを叱る
その子が、読み間違ったり、読めなかったときにその子を叱っても効果はありません。
音読がうまくできない原因は、障害による脳の機能なのです。
本人の努力ではどうしようもないのです。
不必要な叱責は、その子本人が自信を無くすだけで、効果はありません。
叱るのではなく、音読がうまくできるような工夫やフォローをしてあげましょう。
(14終わり)
次回に続きます。