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小学生の発達の症状の特徴76

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は76回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。


14 国語の音読ができない
<学校に期待すること>
〇その子への配慮
 学校の授業では、音読が必ずあります。
 国語の時間はもちろんですが、算数の時間でも問題文を読むことがあります。
 学校の勉強では、みんなの前で文章を読むことは避けられません。
 学校の先生に、その子の特性を正しく理解していただき、手助けをしてもらえるように相談しましょう。

〇読み間違いをフォローしてもらう
 読み間違いや漢字が読めない、そんなときに先生にフォローしてもらいましょう。
 その子は、障害のために音読ができないのです。
 わざと読まないのではありません。
 その子本人の努力不足や練習不足などではないのです。
 学校の先生には、その子の特性を理解していただき、授業中に音読がうまくできなかったときに、フォローしてもらいましょう。
 
<ダメな例>
〇読めないことを叱る
 その子が、読み間違ったり、読めなかったときにその子を叱っても効果はありません。
 音読がうまくできない原因は、障害による脳の機能なのです。
 本人の努力ではどうしようもないのです。
 不必要な叱責は、その子本人が自信を無くすだけで、効果はありません。
 叱るのではなく、音読がうまくできるような工夫やフォローをしてあげましょう。
 (14終わり)

  次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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