幼児の発達の症状の特徴41
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は26回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
6 会話の理解力がない。変なおしゃべりをする。
コミュニケーション能力が弱いのは、発達障害や知的障害をもつ子の典型的な特徴です。
・人が話していることを理解できない
・人から聞かれたことに、上手に答えられない
・会話ができているようでも、話の内容が理解できない
・一つ一つの単語の意味は理解できていても、会話になると理解ができていない
同じ読み方で、違う意味の言葉や同音異義語が理解できない場合もあります。
・「かく」の「書く」と「掻く」
・「きる」の「切る」と「着る」
このような言葉を使ってお話をすると、会話の内容が理解できなくなります。
相手のことを考えずに、一方的に話す子もいます。
・人の話を聞かずに、一方的に自分だけしゃべる
・授業中に勝手に発言する
・とにかく独り言が多い
ずっと自分だけしゃべって、相手は発言できないので、会話が成り立ちません。相手が退屈していることや困っていることがわからないのです。
なんだか変なしゃべり方で、ずーっとしゃべり続けています。
・難しい専門用語みたいな言葉を使ってしゃべる
・変に大人びた表現でしゃべる
・すらすらと早口でずーっとしゃべる
しゃべること自体は上手です。難しい言葉をしゃべっていますが、その子はその言葉の意味を理解していません。
普段聞いていることを、ずっと真似してしゃべり続けている特徴もあります。
・テレビ番組やCMのセリフをずっとしゃべっている
・学校の先生の真似をずっとしゃべっている
・電車の案内放送をしゃべっている
子ども同士でしゃべるときに、大人びた敬語や丁寧語を使ってしゃべる子もいます。
次回に続きます。