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小学生の発達の症状の特徴26

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は26回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。

6 会話の理解力がない。変なおしゃべりをする。
 コミュニケーション能力が弱いのは、発達障害や知的障害をもつ子の典型的な特徴です。
 ・人が話していることを理解できない
 ・人から聞かれたことに、上手に答えられない
 ・会話ができているようでも、話の内容が理解できない
 ・一つ一つの単語の意味は理解できていても、会話になると理解ができていない

 同じ読み方で、違う意味の言葉や同音異義語が理解できない場合もあります。
 ・「かく」の「書く」と「掻く」
 ・「きる」の「切る」と「着る」
 このような言葉を使ってお話をすると、会話の内容が理解できなくなります。

 相手のことを考えずに、一方的に話す子もいます。
 ・人の話を聞かずに、一方的に自分だけしゃべる
 ・授業中に勝手に発言する
 ・とにかく独り言が多い
 ずっと自分だけしゃべって、相手は発言できないので、会話が成り立ちません。相手が退屈していることや困っていることがわからないのです。
 
 なんだか変なしゃべり方で、ずーっとしゃべり続けています。
 ・難しい専門用語みたいな言葉を使ってしゃべる
 ・変に大人びた表現でしゃべる
 ・すらすらと早口でずーっとしゃべる

 しゃべること自体は上手です。難しい言葉をしゃべっていますが、その子はその言葉の意味を理解していません。
 普段聞いていることを、ずっと真似してしゃべり続けている特徴もあります。
 ・テレビ番組やCMのセリフをずっとしゃべっている
 ・学校の先生の真似をずっとしゃべっている
 ・電車の案内放送をしゃべっている

 子ども同士でしゃべるときに、大人びた敬語や丁寧語を使ってしゃべる子もいます。

  次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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