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小学生の発達の症状の特徴20

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は20回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。

5 かんしゃくが強い。パニックになる。
<かんしゃく>
 ちょっと気に入らないと激しいかんしゃくを起こします。
 かんしゃくのきっかけは、
 ・自分の思う通りにならない
 ・叱られた
 ・勉強がわからない
 ・お腹が空いた
 ・疲れた
 ・眠い
 こんなちょっとしたことで、その子は強いかんしゃくを起こします。
 一旦かんしゃくの状態になると、自分自身でも何がきっかけでかんしゃくを起こしているのかがわかりません。
 幼稚園くらいの子はかんしゃくを起こすのはよくあることですが、小学校に入っても手に負えない強いかんしゃくの状態が続く場合があります。

<パニック>
 家や学校、外出先で突然暴れて泣きわめいてパニックになります。
 その子は周囲の人には何も感じないことでも、イライラしたり大きな不安を感じてしまうことがあります。
 パニックになるということは、本人が必死で自分の気持ちを周囲に訴えている状態です。
 パニックになることしか周囲に気持ちを伝えることができないのです。
 コミュニケーション能力が弱いのです。
 その子には悪気はないのです。

 次回に続きます。
 ※昨日まで、イベント等のためにコラム掲載はお休みしました。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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