幼児の発達の症状の特徴53
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は16回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
4 算数ができない
(続き)
<うちの子の場合は>
うちの子は、算数の計算は比較的できますが、長さや重さ、図形などの抽象的なことを考えるのが苦手です。
図形などを頭の中で想像することができないのです。
計算は今までできていた簡単な内容が突然できなくなったりします。
計算の概念があまり理解できていないので、手順を忘れてしまうとわからなくなるようです。
<困ることは>
算数ができないと学校の勉強はもちろん、いろんな日常生活の場面で困ります。
小学校の算数の内容は、日常生活でも必要です。
買い物をして、お金を払い、お釣りをもらう。
物が何個かあるか数えて計算します。
長さ、重さ、速さ、時間、面積、体積などの計算は、大人になっても生活の中で、必ず使います。
中学校で習う方程式は解けなくても、小学校の算数の内容さえ理解できれば、大人になっても一人で日常生活ができます。
次回に続きます。