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幼児の発達の症状の特徴36

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の36回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

11 いつも同じことをする。常同行動、自己刺激行動
(続き)
<うちの子は>
 うちの子の場合は幼稚園に入ってから、手遊びの常同行動をするようになりました。
 手遊びがやめられません。幼稚園の先生が話しているときに、手に持っているものをクルクル回しながら遊んでいました。手に何か持つとくるくる回します。家ではタンスの開け閉めを繰り返していました。

<困ることは>
 自分の世界に入り込み、先生の言葉が聞けなくなります。
 同じことを繰り返す常同行動は、その行動自体では他の子に迷惑をかけることはありません。が、常同行動に没頭し、自分の世界に入り込むことで周囲のことが見えない聞こえない状態になります。その結果が幼稚園の先生の呼びかけや指示が届かず集団行動ができなくなります。

<その原因は>
 常同行動は自閉症の典型的な特徴です。その子はそれをすることで心が落ち着くと考えられています。
 同じことを繰り返す常同行動は、自閉症の傾向がある子の特徴です。その行動による刺激に没頭することで、その子の精神状態が安定するためだと考えられています。
 常同行動は、自己刺激行動とも呼ばれています。
 自閉症の子は、次のようなときに行動を起こします。
 ・退屈なとき
 ・困ったとき
 ・不安なとき
 ・緊張したとき

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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