小学生の発達の症状の特徴112
3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の7回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。
2 かんしゃくが強い
(続きです)
<かんしゃくを起こす、その原因は>
自分の感情をコントロールできないこと、感情を表現できないことです。
発達障害児は、感情を抑えて我慢するのが苦手です。幼児期の発達障害児は、我慢という概念が理解できない場合もあります。
かんしゃくは、そんな子にとって自分の感情を表現する手段です。言語能力、コミュニケーション能力が弱いので、泣いたり、暴れたり、大声を出すことで、自分の感情を表現しているのです。
<かんしゃくを起こす。改善方法の例>
1 かんしゃくを起こしたら、その場所から遠ざけましょう。
かんしゃくを起こした部屋から、お店から、教室から別の場所へ移動しましょう。
場所を変えることで、気持ちを切り替えましょう。
2 かんしゃくはなかなか収まりません。かんしゃくの間は、優しい言葉をかけても、叱っても、何を言っても言うこと を聞きません。じっと収まるまで見守りましょう。ただ、暴れて物を壊そうとしたり、けがの危険がある場合はその行為をやめさせましょう。
3 かんしゃくを起こした後、収まったときには褒めてあげましょう。
かんしゃくを止めると褒められることを、子どもに習慣づけることで、かんしゃくを自制する訓練になります。
4 かんしゃくを起こすのは、何が原因か確認しましょう。
ゲームに負けることがかんしゃくの原因なら、次からはゲームが始まる前に、負けても我慢してかんしゃくを起こさないように約束をさせます。
お菓子を買ってほしいことがかんしゃくの原因なら、次からはお店に入る前に、お菓子は我慢する約束をしておきます。
それらの約束を守れたときに、我慢できたことを褒めてあげましょう。我慢できたら褒める、この繰り返しでかんしゃくを我慢する訓練をしていきます。
次回に続きます。