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乳児の発達の症状の特徴7

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 各年齢段階における発達の症状の特徴を解説します。乳児についての7回目です。
 誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

 8 指差しをしない
 指を差して何かを人に伝える、発達障害の赤ちゃんは、この指差しをしない特徴があります。
 おもちゃを指差して、母親に何かを伝えようとする。発達障害児は、こんな行動をしない場合が多いです。何かを指差して、母親や人の関心や興味を引こうとしない。自分が欲しいものを指差して取ってもらおうとしない。この特徴は、自分の気持ちをうまく表現して伝えられないのが原因です。
 おもちゃを取って欲しいときに、おもちゃを指差さず、じーっと母親を見つめたりします。母親は、じーっと見つめられると何かあると感じ、おもちゃを取ってあげたりします。発達障害の赤ちゃんは、そうやって自分の欲求が満たされてしまうので、結果的に満足します。母親は、じーっと見つめられると何かあるっていうのが、コミュニケーションだと思って、不自由を感じない場合があります。
 母と子が、何でも目と目で分かり合えるのは、いい面でもありますが、発達障害のサインを見逃さないようにしましょう。

<事例>
 私の子どもも指差しをしませんでした。
 指差しせずに、何かしてほしいときには、じっと固まって何かを見つめることが多かったです。その仕草で、母親の私には、何となく子どもがしてほしいことがわかるので、それで不自由は感じていませんでした。そんなもんかなっていうのが、その時の気持ちです。今考えると、発達障害の子どもの特徴でした。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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