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吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

発達段階における子どもの運動(仕事)1

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:運動による心身の発達

 <0歳から6ヶ月> 存在する
 この年齢の仕事は、成長し、親を信頼することにあります。赤ちゃんは泣くと、親や世話をする人がなぐさめに来ることで、赤ちゃんは自分が世話をされていることを学びます。もし赤ちゃんが泣いても、誰も来てくれなければ、赤ちゃんは自分が恐ろしい場所に一人きりでいるのだと学びます。他に頼る人がいないので自分自身を頼りにしなければなりません。

 <6ヶ月から1歳半> 探索する
 幼児の仕事は、自分の世界を広げることです。まず、手足を伸ばすことから始まり、ハイハイしたり、歩き始めたりすれば、もっと行動範囲が広がります。自分の居場所が安全で、まわりを探検できれば、世界は安全だということを学びます。居場所が安全でないか、大人が怒ったり傷つけたりすれば、世界は信頼できないところだと学びます。
 6ヶ月から1歳半の幼児は、同じ行動(床に食べ物を落とす、壁にブロックを投げつけるなど)を何度も何度も繰り返します。親がしないようにと言っても、その行動を繰り返す前にニヤリと笑って親の方を見たりさえします。これは親を困らせるつもりでいるからではありません。探検するようにプログラムされているからであり、自制心がまだ発達しておらず、親が前と同じように反応するかどうかをチェックしているのです。
 問題だと思う行動をやめさせる一番簡単な方法は、その行動をできないようにすることです。もし、それでも子どもが食べ物を床に落とすなら、単に食べ物をしまうか、子どもを床に座らせます。
 やがて、親の側の一貫した行動で、子どもはその行動をやめるでしょう。掛かる時間は子どもの気質に比例します。

 <1歳半から3歳> 思考と感情
 このころの仕事は、考えることや、感情に対処することを学ぶことです。幼児は、四角いジグソーパズルのピースを丸い穴にはめることができなかったり、着たいパジャマが洗濯機の中だったりすると、癇癪(かんしゃく)を起こします。
 単に親が問題を解決してやるよりも、問題をどう考えるかを示し、同時に感情に対処する方法を示すほうが子どもには役立ちます。子どもに、パズルの穴が丸いことをパズルに触らせて教えます。次に、ピースに触りながら、四隅が全部丸いピースを探すのを手伝います。上手くいかないときにパズルを部屋にまき散らすのではなく、自分を落ち着かせるための「怒りを振り落とす」動作や深呼吸を教えることもできます。このような対処を行うことを問題解決と呼びます。
 問題解決の利点の一つは、別の方法があると子ども自身が気づくようになることです。こうして自制心を発達させ始めるのです。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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