その子の内側の体験の世界12
助詞を使った表現があらわれ、関係の把握や表現が十分身についてくると文と文とが関連をもってつながったもの、すなわち「文章」の水準にステップアップします。これはものごとの時間的なつながりやものごとの因果的なつながりなど「目に見えない(感覚的にはとらえられない)関係」の認識ができるようになったことを意味します。
表現としては「ソシテ」「ソレカラ」「ダカラ」「ダッテ」等々の接続詞の使いこなしとなってあらわれます。
「時間関係」や「因果関係」によって世界を統合的にとらえようとするのは、おそらく人間だけかもしれません。そのような認識レベルに到達したことを意味します。
一般的には文章の段階がクリアされれば、基本的な言語能力は獲得されたものとみなされます。この後は、内容的により複雑高度な理解や表現に向かって言葉を磨いていけばいいことになります。
が、しかし、実はもう一段階構造的なステップアップがないと、本当に言葉が身についたことにならないのです。
次回に続きます。