Mybestpro Members

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

発達のケアは早期に

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:運動による心身の発達

 前回、「身体を活発に動かすほどに脳を変えられる」つまり、神経回路に変化を与えられます。神経回路に変化を与えるとは、新しい脳のネットワークが形成されるということです。これをシナプスの可塑性といいます。新しい脳のネットワークとは、保護者の皆さまがお考えになる「定型発達」にということです。神経細胞の刈り込み前、つまり子ども期に早期にケアすることが重要になります。と解説しました。
 子どもの精神発達を推し進める力には、脳の生物的な基盤と栄養や感覚的な刺激のほかに、人間として社会的に文化的に創り出してきた人間同士の共同世界で生きていく力が必要です。つまり、すでに精神発達を遂げている、この世界を社会的に文化的に共有している人々(養育を中心とする大人たち)からのはたらきかけが必要であり、しかも、大人からのはたらきかけだけではなく、子どもの側にもそれに応えたり、子どもの側からも大人へ能動的にかかわろうとする力が必要となるのです。
 精神発達とは、一個の個体として生まれた子どもが、感覚を共有し、情動を共有し、関心を共有し、ふるまいを共有し、認識を共有するというように、周りの人びととの分かち合いを進めて、社会的・共同的な存在へと育っていく歩みです。つまり、発達の歩みと共に私たちの体験のしかたは基本的なところはみんなと同じになっていきます。これが「定型発達」というものです。
 この精神発達を「活発に、身体を動かすこと」で、また、人間同士の共同体験を持つことにより、脳の可塑性を促し、その子の精神発達を推し進める力を促進させたいのです。次回に続きます。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

テニスを通じて子どもの心身発達を支援するプロ

吉田洋一プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼