発達障害者支援法における発達障害
<胎内からはじまる>
お母さんのおなかにいるときから、そして赤ちゃんが出産によって、いきなり、これまで知ることも関わることもなかった未知の世界に産み落とされ、そこから人生が始まります。赤ちゃんは知らないままの世界は生きられません。生きていく以上、その世界がどんな世界かを知らねばなりません。生まれた赤ちゃんがまず取り組むのは、未知なまわりの世界を自分の力で探索して知っていく、とらえていくことから始まります。つまり、世界を認識していくという大仕事が赤ちゃんを待っているのです。
しかし、ただ知るだけでは生きていかれません。その世界にはたらきかけ、世界と関わっていかねばなりません。世界のほうもはたらきかけてきます。生まれた赤ちゃんがもう一つ取り組むのは、未知なまわりの世界に自分の力で接近し、関りを結んでいくことになります。つまり、世界と相互的な関係を育んでいくという赤ちゃんにとって大事な仕事も待っているのです。
まわりの世界をより深く、より広く知っていくことを「認識の発達」といいます。
まわりの世界とより深く、より広く関わっていくことを「関係の発達」といいます。
※参考文献 子どものための精神医学 滝川一廣著