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笠原友子

栄養と漢方で糖尿病を健康に導くプロ

笠原友子(かさはらともこ) / 薬剤師

笠原健招堂薬局(有限会社笠原)

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コラム

低血糖には、脳が関係していた。~肝臓に栄養と休息を!

2016年8月24日

テーマ:肝臓に休息と栄養を!

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 低血糖 食事低血糖 予防

やけに暑い夏でしたね。暑いと肝臓がやられそう!と言いつつ、冷たいビールをグビリ! 至福のひと時が楽しみですが、ビールの後にしめのラーメンがほしくなるわけは前回お伝えしました。  
肝臓に休息と栄養を!の2回目です。
今回は、酒で低血糖になってシメのラーメンが欲しくなるのは、脳が関係していると言う話しです。


肝臓は食べた糖質の一時的な預かり所です。 食事からとった糖質は、胃腸で消化吸収されて、そのほとんどすべてが一度肝臓を通り、必要量は貯蔵されてから、心臓を通って全身へ送られます。


 肝臓に貯蔵糖(グリコーゲンといいます)として糖質を蓄えてストックし、必要に応じてブドウ糖を血中に出して血糖を維持しています。足りなくなると体内のタンパク質から作り直した糖を用います。睡眠中も食事を取れませんからこのようにして血糖が維持されています。


 なぜ、血糖が維持されなければならないのかというと、全身の中枢を担う脳が関係しています。脳は血液中のブドウ糖だけをエネルギー源としているために、大量のブドウ糖を必要とし消費しているのです。
 脳の重量は全体重の約2%に過ぎないものの、エネルギー消費量は1日の全エネルギーの約2割(18%)にも及びます。脳はエネルギーの大量消費地なのです。

 血糖をお金に例えてみると、財布に相当する臓器が「肝臓」で、貯蔵糖のかたちでストックしてあります。大きな財布を持つ人もいれば、小さな財布しか持たない人もいますが、肝臓のブドウ糖の貯蔵能力(財布のサイズ)しだいで、普段の血糖コントロールの能力は決まってきます。肝臓が体における第一段階での血糖コントロールをしているのです。
ちなみに、食事前の「空腹時血糖」の値は、「血液検査結果は、栄養素補給に必要なデータ 」の検査表にもあるように70~110mg/dlで維持されるのが一般的です。

この記事を書いたプロ

笠原友子

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笠原友子(笠原健招堂薬局(有限会社笠原))

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