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老後の住まいを快適にする正しい風通し設計

梅原郁夫

梅原郁夫

テーマ:老後の住まいと間取り

快適な住まいにする上で、家の中の風通しを良くすることは欠かせません。

あたたかい空気は上に、冷たい空気は下に流れる性質がありますので、窓を高い位置と低い位置に設けて空気の流れを作ることができます。

春から秋にむけては、風は南から吹く気圧配置になりますので、南北に窓を設けると風通しがよくなります。

自然の風を取り込む

木々の緑が美しい春、窓から吹き込む風は気持ちがいいものですね。また、暑い夏、夕暮れにふと感じる涼しい風、秋の爽やかな風も格別です。

風通しのいい家は、上に書いたように気持ちの面でも、湿気を防ぎ、ダニやカビの繁殖を抑えるという健康面でも、住みやすく快適です。自然の風を上手に取り込んだ、快適な家にしたいですね。

風と気流の性質

家の中に上手に風を取り込むには、風と気流の性質を知っておくといいでしょう。
風は気圧の高いところから低いところに向って吹きます。

寒い冬、天気予報などで「西高東低の冬型の気圧配置になり…」というフレーズをお聴きなるとおもいます。この気圧配置になると中国・ロシア方面から冷たい風が日本にやってくることになります。そして、春から秋にかけては、おおむね「南高北低」となり、南方面からの風が吹くことになります。

このことから、家の南側と北側に窓を設けると、家の中に南から北へ吹く「風の通り道」を作ることができ、風通しがよくなります。

空気には、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降する性質があります。この性質を利用し、建物の低い位置と高い位置に窓を設けると、低い位置の窓から高い位置の窓に空気が抜ける気流を作ることができます。
風が吹く方向、気流(空気の流れ)、この二つを上手に利用することが風通しの良い家にする基本です。

風の通りやすい窓

また、風の通りを良くするためには、窓の形にも注意するといいですね。

「窓」というと一般的な「引き違い窓」を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、窓の形状はさまざまあります。たとえば、「外開き窓」や「回転窓」は、家の外に窓が張り出しますから、引き違い窓にくらべ外の風を効果的に取り込むことができます。

家の中の要所要所にこうした工夫を凝らし、風通しの良い住まいを実現して頂きたいとおもいます。

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梅原郁夫
専門家

梅原郁夫(一級建築士)

梅原材木店

材木店としての材料の目利きと、大工の親方の経験則と腕、そして耐震における専門家としての現代科学を融合。天然の木の持つ良さが際立つ日本伝統の木造建築でありながら、最新の設計技術を備えた家ができます。

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