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梅原郁夫

日本の伝統の技と現代の科学を融合させる建築士

梅原郁夫(うめはらいくお) / 一級建築士

梅原材木店

コラム

高齢者は要注意!シックハウス症候群は内装が原因!?

2017年5月29日

テーマ:天然木の家

コラムカテゴリ:住宅・建物

シックハウス症候群は、抵抗力の小さいお子さんはもちろん、高齢の方も注意が必要です。

シックハウス症候群

シックハウス症候群は「住宅に由来するさまざまな健康への傷害の総称」とされています。
少しあいまいで、分かりにくいですね。しかし、その症状のほうははっきりしています。

WHO(世界保健機関)があげている症状は、下記のようなものです。

①目や鼻の粘膜、のどの粘膜がチクチクする
②くちびるなどの粘膜が乾燥する
③皮膚に紅斑、じんましん、しっしんがでる
④頭痛がしたり、気道の病気に感染しやすい
⑤息がつまる感じや、気道がぜいぜい音を出す
⑥いろいろな刺激に過敏に反応する
⑦めまいやはきけ、おうとをくり返す

リビングを想像してみると・・・

現在、日本の住宅には集成材や合板が多く用いられています。いずれも木を貼り合わせて作られた人工の木です。そして、貼り合わせる際には接着剤が使われます。

問題なのはこの接着剤です。
シックハウス症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドという揮発性の物質を含んでいるからです。

こんなリビングの内装を想像してみて下さい。
柱には集成材。天井、床、壁の腰板には合板が使われ、壁紙は接着剤で貼られています。
柱、天井、床、腰板、壁紙、さまざまな場所に使われている集成材、合成材、そして接着剤。

そこから少しずつホルムアルデヒドが飛散してリビングの中に広がっていくのを想像すると、不安ですね。

接着剤の現状

最近では、このようなホルムアルデヒドを多量に発散するような接着剤にかわり、極微量の発散に抑えている接着剤を使用した建材などが流通するようになりました。

ただし、これは国産材などに使用されている物で、輸入材(EU・米国・北欧は別)には、この規定がなされていない場合もありますので注意が必要です。

問題は内装だけではなく家具

構造材(柱とか梁等)や仕上げ材(壁や壁紙等)がシックハウス症候群対策製品であっても、家の中に置かれる家具類からホルムアルデヒドが発散することが多々あります。

現状では、建築基準法によるホルムアルデヒドの規制は、建材には適用されていますが、家具には、その規制はありませんので、家具選びはお客様の責任で、十分慎重に検討していただきたいと思います。

自然素材でシックハウス対策

シックハウス対策として注目されるのが昔から日本建築に使われてきた自然素材です。

その代表が天然の木である無垢材です。
最近の建材に使用している接着剤はホルムアルデヒドの発散が少なくなったとはいえ、微量に発散はしているのです。無垢材はシックハウスの原因物質とされるホルムアルデヒドを含みません。住む人の健康を守る自然素材です。

私ども梅原材木店は、天然の木「無垢材」を使い、また、工法も伝統的な軸組工法によって多くの住まいを手がけてまいりました。自然の木の香りと暖かみがある家、そして、健康を守る家。私どもがご提供したい住まいです。

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