<インプラント専門医が解説>ブリッジとインプラントの比較 ブリッジはホントに安全?
1.「インプラントは危険」とする過剰なまでの報道
インプラント治療は入れ歯に比べて利点も多く、その優れた特性からますます注目される治療法ですが、骨に穴を開ける手術が必要なため、一部メディアでは過剰なまでにその危険性が強調されてきました。
また、これに一般の患者さんのイメージ=「痛そう・・・」というのが重なり、歯を失った場合の選択肢の1つとして、インプラントをご説明すると、中には強い拒絶反応を示される患者さんもおられます。
インプラントは危険?入れ歯は安全?
インプラントはこの20年ほどで治療技術の普及とデータが蓄積され、予後の安定性に優れ、成熟した治療法として、本邦では年間で約30万件の手術が行われています。インプラント治療の安全性については、以前にコラムでもご説明していますのでご参照ください。
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2.インプラント手術中の痛みはありません
患者さんが恐れるインプラント手術時の痛みですが、手術中は当然のことながら局所麻酔が効いていますので、実際は全く痛くありません(笑)。
ただし、麻酔の注射をする際に少しチクッとするかもしれませんけれども。逆に言えば、麻酔の効きが悪くて痛ければ、すぐに麻酔を追加しますので、やっている最中ずっと痛みを我慢していただきながら手術を続行することはありません。以前のコラムで申し上げたように(歯医者の麻酔が効きにくい場合とは?)、下の奥歯の場合は麻酔が効きにくいこともあります。しかし、前歯の辺りや上あごで麻酔が効きにくいことは経験上ほとんどないと思います。
インプラント治療を受けた方に伺うと(たぶん不慣れな先生が施術して)、手術時間が長くかかったケース、例えば2時間近くを要した場合(1時間以上お口を開けているのも大変ですが)、麻酔が切れてくることで痛かった患者さんもおられるようです。私の場合、当院のHPにも記載しているように、インプラント1本あたりの埋め込み要する時間はせいぜい20~30分程度ですから、麻酔が醒めてしまう心配はないかと思います。
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3.インプラント術後の痛み=抜歯よりも痛くない?!
手術が終わって帰宅した後、麻酔が切れてくるとじんわり痛みが出てきます。痛みの度合いはだいたい「歯を抜いた時と同程度」と言われています。インプラントを受ける方は必ずその前に抜歯した経験がおありかと思いますので、それを思い出していただくとリアルに想像できるのではないでしょうか?
私の立場上、「インプラント手術後は全く痛くない」とは申し上げませんけれど、当院の患者さんに伺うと80%以上の患者さんが「ほとんど痛まなかった」「痛み止めも当日1回飲んだだけ」などとおっしゃいます。「歯を抜いた時よりも痛くなかった・・・」と表現される患者さんがほとんどです。私の記憶が確かなら「痛みどめが効かないほど・・・」、「かなり痛かった」とおっしゃった患者さんは、これまで300名以上治療してきた中で4名しかおられませんでした。
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4.インプラントは強い痛みを伴う治療ではありません
実際のところ、私のクリニックのほとんどの患者さんに伺うと、「術前のイメージよりも痛くなかった」というのが実態のようです。骨に穴を開ける治療のため、理屈的には痛みが出てもおかしくないはずですが、親知らずの抜歯などと比べても、痛がる患者さんが断然少ないのが実感です。
さらに、手術中に静脈内鎮静法(静脈内鎮静法で快適に歯科治療)を併用して不安や恐怖感を抑えたり、術後に使用する鎮痛剤などの疼痛コントロールを工夫すれば、もっと快適に治療が受けられると思います。イメージ先行で敬遠されている方も、一度ご相談いただければと思います。
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