<専門医が解説>3年間で421件のインプラント事故・・・これって多いの?
当クリニックではインプラント治療を受ける患者さんの半数以上が「歯肉を切らないインプラント手術」でインプラントを植立しています。これはインプラント治療の手術法の一つで、従来の通法とは異なり、歯肉を切開せずにインプラントを埋め込む方法です。
この手法は、主にフラップレスインプラント手術(フラップレス手術)として知られており、手術の際に歯肉を切らない(フラップを作らない)ため、従来の方法に比べて術後のダメージが少なく、痛みや腫れが少ないという利点があります。
1.フラップレスインプラント手術の特徴=歯肉を切開しない
従来のインプラント手術では、まず歯肉を切開して剥離し歯槽骨を露出させます。骨をドリリング既定の深さまで穴を開けてインプラントを埋め込みますが、フラップレス手術では歯肉を切らずに貫通させ、インプラントを埋め込みます。
手術中の切開や縫合が不要なため、傷口が小さく、周囲の組織に与えるダメージも最小限に抑えられます。術後の腫れや痛みが少なく、回復が早いのが特徴です
。また、出血も少なくなることが一般的です。
この方法を行うためには、インプラント手術を行う部位の骨の状態や形状、神経の位置などを事前に精密に診断する必要があります。さらに事前診断に基づいてインプラントを正確に埋め込むスキルが必要となります。
また、手術の工程が省略されることにより、当然ながら手術の時間が短くなります。当クリニックの場合、インプラントの植立に要する時間は1本(1歯)あたり15分前後でしょうか?
2.フラップレスインプラント手術が向かないケースとは?
この方法はすべての患者に適用できるわけではなく、インプラントを埋め込む場所の骨の状態が良好=デコボコしていない、十分な厚みがある場合などで、さらに歯肉の状態に問題がなく、顎骨内の神経や血管との解剖学的位置関係を考慮した上で問題なければフラップレス手術が可能です。
元々、難易度の高いケース、例えば骨がやせてしまっていて骨移植が必要なケースなど、従来のインプラント手術が適している場合もあります。
フラップレスインプラント手術は、痛みや回復期間を最小限に抑えるため、患者さんにとって魅力的な選択肢となり得ますが、適応できるかどうかの判断は、我々インプラント治療の専門医にお任せいただきたく思う次第です。
つくば・土浦の歯科・口腔外科/インプラント治療の専門医
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