登記多角点と当事務所の測量のちがい― 三次元厳密網平均計算による整合性の確保 ―
雨が降り続くあいにくの天気が続いていた、ある日のこと。
「連日の雨で現場がストップしていて、計画が進まない」
「この天候だと、現況測量だけでも相当な日数がかかってしまうのでは……」
開発事業者様や不動産業者様、あるいは設計事務所様からよくご相談いただくのが、こうした「悪天候によるスケジュールの遅延」です。特に2,000㎡〜3,000㎡クラスの広い土地になればなるほど、従来の測量手法では天候待ちのリスクがそのままプロジェクト全体の遅れに直結してしまいます。
しかし先日、当事務所では連日の雨という悪条件のなか、雨上がりのわずかな「晴れ間」を逃さず、2,500㎡におよぶ敷地の現況測量を即座に完了させることができました。
なぜ、天候が不安定な状況下でもこれほど迅速に対応できたのか?
その裏側には、最新の3D計測技術である「LiDAR SLAM」と「高精度GNSS」を融合させた現代の測量スタイルがあります。
精密機器だからこそ「雨の合間」を逃さない。圧倒的な機動力
当然ながら、レーザースキャナなどの精密機器は水濡れに弱く、雨粒によってレーザーが散乱してしまうため、雨の中での計測は行えません。だからこそ重要なのが、「雨が止んだ一瞬のタイミングをいかに逃さず、短時間で現場を収めるか」という機動力です。
従来のトータルステーション(TS)を用いた現況測量では、敷地内に何度も機械を据え直し、1点ずつプリズムを立てて距離と角度を測定していきます。2,500㎡もの広さとなると、それだけで膨大な観測点数となり、設置や観測に長い時間がかかるため、いつ降ってくるかわからない天候下では着手すら難しいのが現実です。
今回その課題を劇的に解決したのが、LiDAR SLAM(ライダースラム)です。
LiDAR SLAMは、機器を携えて「現場を歩くだけ」で、1秒間に数万から数十万点という高密度の3D点群データをリアルタイムに取得していきます。
機械の据え付けや組み替えにかかる設置時間を極限まで削れるため、雨上がりのわずかな曇り空や晴れ間のタイミングを突いて、2,500㎡の現地スキャンを一気に完了させることが可能になります。
現場のデータを「確実な測量成果」へ変えるシームレスな解析ワークフロー
ここで重要なのは、現地でスキャンしたデータはあくまで「生の点群データ」であり、それをいかに素早く・高精度に実務用の平面図へと昇華させるかです。
当事務所では、持ち帰ったデジタルデータを以下のシームレスな解析・編集ワークフローによって即座に処理しています。
高精度GNSSによる位置補正
ネットワークRTK等のGNSS観測を併用し、測量成果としての絶対座標(公共座標系)を確立します。
Drogger
SLAM GO POSTによる後処理計算
持ち帰ったスキャンデータを「SLAM GO POST」で解析・後処理し、歪みのない高精度な3D点群データを生成します。
SLAM GO POST
TREND-POINTによる点群編集・抽出
生成された点群データを「TREND-POINT(トレンドポイント)」へ読み込み。不要なノイズの除去や地表面の抽出、縦横断面や高低差の把握をスムーズに行います。
TREND-ONEによる平面図・CAD化出力
編集したデータを「TREND-ONE(トレンドワン)」へ連携し、各種計算や結線を行って、設計・開発申請にそのまま使える高精度な2D現況平面図を出力・納品します。
現場での滞在時間を極限まで短縮しつつ、事務所での内作処理を専門ソフトの連携で高速化することで、「早いけれど精度が曖昧」ではなく、「圧倒的に早く、かつそのまま実務で使える高品質な現況成果」をお届けできるのです。
発注者様が得られる3つの大きなメリット
雨天が続くなかでのLiDAR SLAM現況測量は、お客様のビジネスに以下のような大きな価値をもたらします。
1. スケジュールの停滞を最小限に(納期の大幅短縮)
長引く雨の合間を縫ってピンポイントでスキャンを終えられるため、後工程である建築設計や各種許認可申請へ、計画通りスピーディにバトンを渡せます。
2. 「現地そのもの」を事務所に持ち帰る圧倒的情報量
2Dの平面図だけでなく、高密度な3D点群データ(デジタルツイン)が得られます。現地の高低差、既存構造物の位置関係、樹木の状況などが立体的に可視化されるため、現地へ何度も足を運ぶ手間が省けます。
3. 急な計画変更や追加調査にも即座に対応
現場全体の形状が3Dデータとしてまるごと手元に残るため、「あとからあの場所の高さや距離も知りたくなった」という場合でも、データ上から即座に計測・抽出が可能です。
天候に左右されない、攻めの測量ソリューションを
「雨続きで現場調査が進まない」「急ぎで広大な土地の現況図面が必要になった」——そんなときこそ、最新のテクノロジーと現場の機動力を掛け合わせた当事務所にご相談ください。
雨上がりの限られた時間であっても、技術の力で確実・迅速に精度高い成果をお届けし、お客様のプロジェクトを強力にバックアップいたします。


