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進化の恩恵 その後

坂部智子

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テーマ:母の介護

いちおうその後を報告するには、少なくとも数回の実地観察が必要・・・としていたら、
こちらの都合で母の帰宅が延びたりで、またまた間が空いてしまいました・・・
(10周年を機にコラムまじめに再開を誓ったはずやのに)

30年ぶりに買い替えた新しい温水洗浄便座は母にとって、とても具合が良かったです。
まず何よりも、おしりがスポっと正しい位置におさまります。(←便座形状の進化)
以前はすぐに上体が左右に傾いたり、ズリズリと前にずれてきてしまっていた。
それが、すっぽりとおさまっているので、温水も正しい位置にあたるので安心して洗浄機能が使えます。
それと、「おしりがすっぽり」というのが、なんか、おしりが真ん中に寄るというか、重力が真ん中に集まるというのか、座ると自然な排便がもよおされるようで、今までよりも排便の回数がふえた。
・・・が、
無事にスムーズに排便され、温水洗浄もして、ここからは介助する側の話になるけれど、
さぁ拭きましょうの段で、手が入る余地がないことに気づいた。
これまでは少しカラダを起こしたり倒したりすることで、後ろからうまく拭けていたのに、あまりにもすっぽりとおしりがおさまっているために、本人の意志のないところでは、ほどよい隙間をつくるのに相当な労力が必要で、またその姿勢をキープするには前方からの支えも必要で、結局2人がかりとなってしまうのでした・・・
結果的には、一連の作業?を終えるまでの、トイレで過ごす時間としたらすこ~し長くなったのでは・・・というところ。
でも、その割にはおしりが赤くもなっていないので、やっぱり“母にとっては”、すこぶる具合が良かった・・・といえるかな。

ココで感じたこと。
「自分以外のヒトがおしりを拭く」というのは、介護をしていたら日常のことであるけれど、それは、フツーのことではないのだ。
母のおしりを私が拭いている・・・という介護のひと場面に、急になんだか囚われてしまった。

おしりがすっきり洗えてよかった。
おしりが赤くならなくてよかった。
トイレで便座から落ちる心配をしなくてよかった。
よかったことがたくさん。
すなおに、単純に、「よかった」と思おう。

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