外でスッキリ
土日祝三日間、お昼と晩のごはん時間に合わせて病院に通いました。
寝ている時間が長くなってしまっているので、ごはん前に起こして、ベッドを上げて、手を布団から出し、いつものエプロンタオルをかけて、うるさくアレコレ話しかける。
起きてる〜?
はぁ゛
ほんま?
ふん゛…
ごはんが運ばれてくる。
しつこく起きてるかきいて、口の周りをつんつんさわって、反応上々になってからスタート。
まずはお茶。
口を開けて寝ているのでノドが渇いているはず。
お茶いる〜?
あぁ゛(なんだか全部濁音)
トロミがついたお茶をコップで飲む。
口元にコップを持って行って下唇にあて、お茶よと何度も言い、上唇がコップの縁をはさむとゆっくりとコップを傾ける。
ゴクゴク飲む。
横から私が、(ビール飲んだように)はぁ〜〜 と派手に言うと笑って口の横からお茶が垂れる…
笑ったら出てくるで〜とコッチも笑いながら口を拭うと、どんどん顔がうれしそうになる。
さぁ、何食べる?
これはゼリー、これは煮魚ってかいてるかたまり、こっちのは黄色いねぇ…にんじんの色かな?
わずかな匂いをクンクンかいでみて、母の鼻の下にも持っていく。
ムース?ゼリー状食なので、せめて匂いと、これが何かを言うことは重要だと思って。
くいしんぼうで、特に最近は美食家⁇になってるので、好きなもの、美味しいものから先に食べてもらう。
途中何度も、口開けたままボーっとしたり、半分寝かけたりもするので、起こして、また休んだり、気をそらしたりを繰り返す。
例のもぐもぐやゴックンは、こっちがカリカリしたりしつこく言うと機嫌悪くなるので、歌にしてみた。
♪もぐもぐもぐもぐゴックン♪(ソソファファミミレレドッド♪)
スプーンを口に運びながら、この入院中のテーマ曲にしよか〜と、楽しく歌う。
と、にかーと笑って、また横から出てくる…
言ってる内容は同じでも、ヤイヤイ言われるのと、音程とリズムがあってなんだか楽しげなのとでは大ちがいなんやろな。
こちらも、歌いながらやと、ココロにゆとりがあるので、どんなに口から出てきても、また寝かけても、笑って拭いて、待っていられる。
時間をかけて、楽しく食べる。今の母に一番必要なんちゃうかな。
日曜の晩は、オバが母に食べさせてくれた。
前の晩に私が食べさせている様子を見てくれて、母の気持ちとペースに合わせて、もぐもぐゴックン♪
しっかり食べましたとさ。
これで、ちゃんと食べられるという母の実力はさらに証明できマシタ。
まだ熱も出ているので、どこまで回復しているのかは、はっきりわからない。
でも「家帰ったらしよね」と約束したアレコレを、母は楽しみにがんばっている。
言葉の理解がなくても、記憶の継続がなくても、その瞬間にはちゃんと伝わっている。
もぐもぐゴックンして、次の一口を開ける時の意思的な表情を、みたらわかる。