コンサルタントのトレーサビリティについて
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
今回のコラムでは、“コンサルタントの選び方 コンサルキャリアの長さは選ぶべきポイントなの?”についてお話します。
このコラムのポイントは、“コンサルキャリアの長さの要因と実態を知ること”ということが重要になってきます。
今回の話は、コンサルタントを選ぶ側の企業としての判断基準になる内容ですが、「コンサルタントになりたい。」「コンサルタントに転職したい。」方には、コンサルタントになることの意味を考える参考になります。
さて、専門家を使う専門家の話が始まります。
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コンサルティング会社のPRとして、「A氏は、当社でのコンサルタントとしてのキャリアが30年に及び、当社を代表するコンサルタントです。」という推薦言葉が良く書かれています。
さて、企業側がコンサルタントを選ぶ時、ほんとうにキャリアが長いことが選ぶべきポイントなのでしょうか。
答えをいきなり言いますとNoです。
長くやっているから=優秀なコンサルタントではありません。
長くやっている=生き残っているという事です。
詳しく説明しますと、コンサルタント会社でのキャリアの長い彼の役割が、
1.営業機能を営業マンの変わりに代行している便利屋さんである場合
・コンサルタント会社の営業マンはコンサルトでないので、ひどいところでは演歌にあるように「♪連れていってよー♬」と言う歌詞の通り、コンサルタントを連れて行くだけの役割です。しかし、これではコンサルタント側はたまったものではありません。コンサルタントが企業に出向かないと、企業の抱えている課題をコンサルティングのテーマに変換できないのでしたら、もちろん企業側もその営業マンに無駄な時間を取られ迷惑な話です。残念ながら、コンサルティングを数多く経験したコンサルタントが行かないとテーマ化できず、受注が取れないというのが実情です。従って、コンサルタント歴の長いコンサルタントを連れて行けば、「企業課題をコンサルティングテーマに変換する方法」を知っていますので便利です。ただし、そのコンサルタント本人が変換したテーマに対して得意かどうかは別問題ですね。
2.そのコンサルタントの出身大学が特に優秀なので金看板として残している場合
今後、コンサルタント希望者として優秀な大学卒の人材を取り続けられるように、リクルート対策も含めて優秀ブランド大学出身のコンサルタントをいつまでも残している場合があります。
3.年齢=肩書の重さを提示することにより、引合のある企業に対して、“発注する時の安心感を持たせるため”にいる場合
「シニアマネジメントコンサルタント」や「プリンシパルコンサルタント」などの肩書は外向きのもので、実際は組織のマネジメントをしていない場合(以前はやっていたが現在は後進に譲っている)が多い。
以上が実態です。
フリーの個人コンサルタントの場合は、「明日、仕事があるだろうか。」と言う危機意識を持っていますので、ひとつひとつの仕事を真剣にやられています。逆に長年、組織に安住したコンサルタントは「手抜きの仕方」にも長けています。
また、コンサルタント歴の長い人ほど、企業実務から離れている期間が長いのは紛れもない事実です。
さて、結論です。企業側としてコンサルタントを選ぶ場合、企業の実務経験を忘れない期間であり、かつコンサルタントとして経験を積んだ期間の中心値は「コンサルタントキャリア10年間」が望ましいと考えられます。
私は、キャリア30年、場合によっては40年で優秀なコンサルタントも多く知っていますが、仮に若年30歳でコンサルタントになっていたらキャリア30年では60歳、40年では70歳であることを頭に置かれて、彼の健康状態を本人からではなく、そのコンサルティング会社に対して下記を問い合わせてから依頼するか否かを決められるべきだと思います。
・一年以内に入院したことがあるかどうか。
・コンサルティング指導中に健康を害して帰宅したことがないかどうか。
追伸:コンサルティング業界に長年いますと、熱血コンサルタント程、無理をしてコンサルティング指導中に倒れて救急車で運ばれた方も知っています。コンサルティング業界が健全な発展をして企業に貢献し続けるには、コンサルタント自身の「働き方改革」も必要ではないでしょうか。今後、コンサルタントを目指す若い方々が、コンサルティング業界に希望を持ち、夢を膨らませてコンサルタントへ挑戦し続けていただけるように・・・・。
※コンサルティング業界で言う「働き方改革」の光と影の部分については、後ほどこのコラムで述べたいと思います。
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