リーダーの役割は、“見抜くこと” ― 部下の弱点ではなく、「輝く瞬間」を見抜く ―

山田裕介

山田裕介

テーマ:自律・自走型組織、組織開発・変革、ストレングスコーチング、コーチング、ストレングスファインダー



強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。

リーダーの本当の仕事は、

「叱ること」でも「指示すること」でもありません。

それは、人の中にある“光”を見抜くこと。

「見ている」と「見抜いている」は違う

多くのリーダーが「部下のことは見ている」と言います。

でも、それは往々にして“結果”を見ているだけのことが多い。

たとえば、
数字・ミス・態度・スピード…。
確かに、それらは分かりやすい指標です。

しかし、
・「なぜその行動をとったのか」
・「何を感じていたのか」まで想像できている人は、
どれほどいるでしょうか。

“見る”のは表面。

“見抜く”のは、その奥にある“意図”と“強み”です。

強みは「行動の裏側」に隠れている

私が企業支援をしていて、よく出会う誤解があります。


  • 「慎重すぎてスピードが遅い」

  • 「人に合わせすぎて決断できない」

でも、それは本当に欠点でしょうか?

慎重な人には、
リスクを回避する“冷静な分析力”がある。


人に合わせる人には、
場を和ませる“調和力”がある。

つまり、行動の裏側には必ず“才能”が隠れています。

リーダーの仕事は、

「できていないところを指摘すること」ではなく、

「良いところが埋もれている瞬間を見抜くこと」です。

見抜くために必要なのは、“時間”と“対話”

強みは、数字や評価表からは見えません。

それは、関わる時間の中でしか見えてこないものです。

対話を重ね、表情を見て、沈黙の意味を感じ取る。

そうやって初めて、相手の中にある“本当の力”が見えてきます。

オシム監督も、試合中の選手の仕草や息づかいをよく観察していたそうです。
「試合の中で選手が何を考えているか。
その顔を見れば分かる。」
それは、数字ではなく“人”を見ていた証拠です。

「見抜かれている」と感じたとき、人は変わる

ある企業での出来事です。

新入社員の女性が、いつも発言をためらっていました。


上司が「どうして言わないの?」と尋ねると、

「意見を言っても受け止めてもらえない気がして…」と答えました。
その上司は彼女の資料を読み込み、
ある日、会議でこう言いました。

「この前の企画、すごく考えられてたよね。あの視点がよかった。」
その瞬間、彼女の表情が変わりました。

次の会議から、自分から意見を言い始めたのです。

“見られている”ではなく、“見抜かれている”。

人はその瞬間、自分の価値を実感し、力を発揮し始めます。

羽生直剛さんが体現する「見抜くリーダーシップ」

羽生直剛さんがオシム監督のもとで感じたのは、
まさに“見抜く指導者”の存在でした。

「オシム監督は、怒鳴らずに“気づかせる”。

言葉よりも、表情やタイミングで伝えてくる人だった。」

その眼差しの中には、

「お前にはできる」という信頼と、

「もっと良くなるはずだ」という期待がありました。

羽生さんは、その信頼を感じ取った瞬間に、

自分の中に“もう一段上の自分”を引き出されたといいます。

見抜くとは、人の可能性を信じて“待てる力”。

焦らず、押しつけず、見守ること。
それが、リーダーの成熟の証です。

最後に:羽生直剛×山田裕介 特別セミナーへ

このシリーズで語ってきた「信頼」「問い」「任せる勇気」、

そして今日のテーマ「見抜く力」。


これらはすべて、“人を信じるリーダー”に共通する要素です。

11月22日の特別セミナーでは、
羽生直剛さんと共に
「リーダーがどうすれば個を輝かせられるのか」を深く掘り下げます。
数字では測れない「人の力」をどう引き出すか。

オシム監督の哲学、羽生さんの体験、

そして私自身の現場での学びを、余すことなくお届けします。

【開催概要】

日時 11月22日(土)
開始 14:30 (開場14:20)
終了 16:30
会場 グラングリーン大阪 北館4F JAM BASEカンファレンス 4-1
住所 〒530-0011 大阪市北区大深町6番38号
アクセス:https://jambase-space.com/access/
参加費 6,600円(税込)
対象 中小企業の経営者・役員・管理職・士業など
定員 30名(先着順・満席になり次第締切)
申し込みはクリック

※「ストレングスファインダー」および「CliftonStrengths」はGallup, Inc.の登録商標です。
本記事およびセミナー内容はGallup社による承認・提携を受けたものではありません。

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4つのスタイルに分類・分析することで、
自己理解だけでなく他者理解を深め、
相手との適切なコミュニケーションを促進します。


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山田裕介
専門家

山田裕介(企業研修講師・ストレングスコーチ)

株式会社ストレングスアスリード

リーダーが自分やメンバーの強みを見つけ、本来持っている能力を発揮させる。その結果、組織のパフォーマンスが向上し業績もあがっていく。持続的成長を遂げている企業が取り入れている、新しい対話型研修です。

山田裕介プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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