オシム監督の「怒らない指導」 ― 怒鳴らず、追い詰めず、“問い”で育てるリーダーシップ ―

強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。

「怒らないリーダーほど、強いチームをつくる。」
そう聞くと、理想論のように感じる人もいるかもしれません。
でも本当に強いチームは、怒鳴り声ではなく、
“考える空気”で動いています。

「怒る」ことで、人は育たない

私は企業研修で、こんな相談をよく受けます。

「部下が思うように動かない。何度言っても同じミスを繰り返す。」
リーダーは焦ります。
だからつい、声を荒げてしまう。

けれど、その瞬間に部下の“考える力”は止まってしまうのです。

恐れの中で動く人は、
ミスをしないために行動を最小限にします。

指示されたことはやるけれど、考えなくなる。


“自分で考えない人”をつくっているのは、
実はリーダー自身なのです。

オシム監督は「怒らない」で変えた

オシム監督が就任した当初、チームは低迷していました。

技術的な問題ではなく、
選手たちが「自分で考えなくなっていた」ことが原因でした。

彼は怒鳴る代わりに、問いを投げ続けました。
・「なぜ、そう動いた？」

・「次はどうすればいいと思う？」
答えは言わない。
考えさせる。


その繰り返しの中で、選手たちは徐々に自分の頭で判断し、

試合中に“考えて動くチーム”へと変わっていった。

羽生直剛さんはこう語ります。
「オシム監督は、ミスを責めない。

ただ、“なぜそうした？”と問いかけるだけでした。

それが、僕たちを一番成長させたんです。」

問いには、人を信じる力がある

問いとは、信頼の証です。

「あなたなら考えられる」と信じているからこそ、答えを与えない。

企業の現場でも、

「なぜそれをやるのか？」と問えるリーダーほど、
チームの成長スピードは早い。

問いを投げるとは、
相手の“可能性”を信じているということ。

信頼があるから、任せられる。
任せられるから、成長が生まれる。

この循環こそが、自律自走する組織の原点です。

「怒るリーダー」から「問うリーダー」へ

経営者や上司の中には、

「自分が叱られて育ったから、同じように育てている」という人もいます。
でも時代は変わりました。


“恐れ”で動く組織から、“信頼”で動く組織へ。
今、リーダーに求められているのは、
“支配”ではなく“対話”です。
怒るリーダーは、瞬間的に行動を変えられます。


でも問うリーダーは、人の意識を変える。
この違いが、チームの未来を決めます。

最後に：羽生直剛さんが体現する“問いのリーダーシップ”

羽生さんが語るオシム監督の姿は、まさに“問いのリーダー”そのもの。
「問いを投げることで、僕たちは“考える力”を与えられていたんです。」

これはスポーツだけでなく、あらゆる組織に通じる普遍の真理です。
羽生さんはその哲学を、自身の経営・講演活動でも受け継いでいます。


「個を活かすチーム」をどう築くか――。

そのヒントは、怒鳴ることでも、正解を教えることでもなく、

“問いを通して、考えを引き出す”ことにある。

11月22日の特別対談では、

この「問いで人を育てるリーダーシップ」を、
羽生さんと共に掘り下げます。


私自身、このテーマを羽生さんと語り合えることが、本当に楽しみです。

【次回イベント】

【オシム直伝】羽生直剛氏が明かす“個を活かす組織作り”

ストレングス専門家・山田裕介と語る経営者向け特別セミナー

【開催概要】
日時 11月22日(土)
開始　14:30 (開場14:20)
終了　16:30
会場 グラングリーン大阪 北館4F JAM BASEカンファレンス　4-1
住所　〒530-0011 大阪市北区大深町6番38号
アクセス：https://jambase-space.com/access/
参加費 6,600円（税込）
対象 中小企業の経営者・役員・管理職・士業など
定員 30名（先着順・満席になり次第締切）
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