“できない”を責めるより、“できる”を伸ばす ― 失敗を恐れないチームは、強い ―

強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。
「最近の若手って、何を考えているのか分からない」
「当たり前のことができていないと感じる」
「指示しないと動かない…」
そう感じたことはありませんか?
一方で若手の側もこう感じています。
- 「上司は頭ごなしに否定する」
- 「昭和のやり方を押し付けてくる」
このような“世代間ギャップ”は、
実は多くの職場で見られる現象です。
価値観や育ってきた環境が違えば、
考え方も、行動のパターンも違って当然。
しかしこの“違い”が悪者扱いされると、
組織は分断され、関係性が崩れていきます。
今回は、そんな世代間ギャップを乗り越え、
“違い”を力に変えるためのヒントを、
ストレングスファインダーと実例を交えてお届けします。
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“教えられなかった世代”が“教える側”になったときに知っておきたいこと
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1、「違いはあって当然」からスタートする
価値観の違いが問題なのではなく、
「違うという前提が共有されていないこと」が問題なのです。
リーダーがまず取り組むべきは、
“違って当然”という認識をチーム全体に持ち込むこと。
ストレングスファインダーでは、34の資質という視点から
「人はそれぞれ異なる才能の偏りを持っている」という前提でスタートします。
たとえば、
ベテラン上司:責任感・規律性 → 手順やルールを重視
若手社員:活発性・着想 → すぐ試したい、自由に発想したい
どちらも正しい。
ただし、そのままぶつかれば「ちゃんとやって」「うるさいな」と衝突します。
このズレを“価値観の違い”とラベリングするのではなく、
“資質の違い”と再定義すると、対立ではなく“相互補完”という
視点に切り替わるのです。
2、実例:最上志向×共感性
ある企業での実例です。
40代の中間管理職Aさん(資質:最上志向・戦略性)は、
「もっとできるはず」と部下に高い期待をかけ、
質の高い成果を追求していました。
一方、20代の部下Bさん(資質:共感性・調和性)は、
「まずは話を聞いてほしい」「安心して取り組みたい」と感じていました。
Aさんの「もっとできるはず」という声かけは、
Bさんにとっては「プレッシャー」に聞こえていたのです。
関係がギクシャクしていたある日、
ストレングスファインダーの研修を通して互いの資質を知ることに。
Aさんは「部下のことを信じていたからこそ、期待をかけていた」と気づき、
Bさんは「上司は敵ではなく、自分を伸ばそうとしていた」と理解。
この瞬間から、対話のトーンが変わり、信頼が回復していきました。
3、“世代間ギャップ”ではなく、“資質間ギャップ”として捉え
世代で括ると、どうしても「どちらが正しいか」の議論になりがちです。
しかし資質の視点を取り入れると、どちらの視点にも意味があると
理解できるようになります。
たとえば──
- 「なんとかなるさ」(ポジティブ)vs「万全を期すべき」(慎重さ)
- 「柔軟に対応したい」(個別化)vs「全員平等に」(公平性)
これらのズレは、決して世代だけの問題ではありません。
同世代同士でも、資質が違えば摩擦は起きます。
だからこそ、リーダーが「自分のものさし」を手放し、
相手の強みから接する姿勢が求められるのです。
4、まとめ
世代間ギャップをなくすことはできません。
でも、“活かす”ことはできます。
必要なのは「ズレていること」を理解し、
「どうしたら一緒にやれるか」を考える姿勢。
ストレングスファインダーは、
その第一歩を後押ししてくれる“共通言語”です。
多様性があるからこそ、チームは強くなる。
違いを否定せず、認め合いながら、それぞれの強みが発揮される職場を
目指していきましょう。
【次回コラム】
リーダーにも「才能の偏り」がある-ストレングス×マネジメント事例-
マネージャーの“強み”が職場に与える影響とは?
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